ADMET 物性予測・メディシナルケミストリーソフトウエア
ADMET Predictor® は、化合物構造から ADMET 物性を高速・高精度に予測します。第三者による数多くの論文で最も精度が高いとの評価を得ています。また、ユーザーデータに基づく独自の予測モデルを構築するモジュールも準備されており、in silico 初心者からエキスパートまで幅広くご利用いただけます。
新バージョン ADMET Predictor® 12 がリリースされました(Windows 版および Linux版: 2024年8月6日)。
ADMET Predictor® 12.0 - New Feature, Aug 6, 2024
- ADMET Property モデル
- 肝ミクロソームクリアランス(CYP_HLM_CLint、CYP_RLM_CLint、CYP_MLM_CLint)。
- 肝細胞クリアランス(HEP_hCLint、HEP_rCLint、HEP_mCLint)。
- 血液対血漿濃度比 (RBP、RBP_rat、RBP_mou)。
- 血漿中非結合形分率(hum_fup%、rat_fup%、mou_fup%)。
- ミクロソーム非結合分画(S+fumic)。
- バイオリレバント溶解度(S+FaSSIF、S+FeSSIF)。
- DILIsym® Inputs モジュール
- HTPK
- 新たな剤形として即放性液剤が追加されました。
- シミュレーション結果に、種特異的な脂質調整 Fup 値と 14 の個別組織分配係数 (Kp 値) が含まれるようになりました。
- コマンドラインパラメーターに -species が新たに加わり、これを使用するとシミュレーションでの種を指定された種のみに制限できます。
- HIA の新規パラメーターである RefFuhep は肝細胞クリアランス補正を制御し、デフォルトは新しい S+fuhep モデルを使用します。
- Cp - Time ウィンドウで、縦軸を、全濃度または非結合の濃度のいずれかで表示できるようになりました。
- 全身クリアランスでの計算では、L/h/kg (デフォルト)、mL/min/kg、L/h のいずれかの単位を選択できるようになりました。
- pyADMETPredictor モジュール
- AIDD
- ADMET Modeler
- REST API (ADMET Predictor Service)
- MedChem Designer
- ユーザー定義またはビルトインされた変換則を用いて化合物を変更することができるようになりました。これには互変異性体の標準化も含まれます。
- SMARTS および SMIRKS 文字列をインターフェイスにペーストすることで、構造として視覚化できるようになりました。
- これまで個々の選択であった原子や結合の右クリックオプションが、複数の選択原子や結合に対しても操作できるようになりました。
- コマンドライン
- その他の変更点
- スプレッドシート内の化合物を、多基準意思決定分析 (MCDA) を使用して、1 つまたは複数の属性に基づいてランク付けできるようになりました。
3D形状マッチングは、既存の3D座標が使用されている場合、切断されたフラグメントに対応するようになりました。
- SMIRKS エンジンが立体化学の変更を扱えるようになりました。
- SMARTS パターンを式内に埋め込むことができるようになりました。例えば、EQN "[!#6]"/"[*]" は炭素以外の原子の割合を計算します。
- Linux 上で、SMILES 文字列から 2D 原子座標の生成ができるようになりました。
- ADMET Predictor エラーログファイルの場所を指定するための新しいオプション -apel_path が、スクリプトファイルワークフローでサポートされました。
- バグの修正
- 小数点文字としてコンマを使用するシステムでは、3D 座標の生成に失敗していました。
- 一部の Kekule SMILES では、部分構造検索で、対応する化合物と一致しない場合がありました。
- MedChem Designer のスキャフォールドアライメントは、明示的な水素原子を持つ一部の化合物では失敗することがありました。
- 入力化合物に 3D 座標がある場合、コマンドラインから生成された原子特性および代謝物イメージファイルの構造が歪むことがありました。
- 入力ファイルのタイプが SMILES の場合、コマンドラインを使用して生成された SDF ファイルに正しくない立体化学が含まれることがありました。
このバージョンには、新しい予測モデルとして、肝細胞非結合分画 (S+fuhep)、PAMPA 透過性 (S+PAMPA)、および CYP1A2 誘導 (CYP1A2_Ind) が加わりました。また、低排出 MDCK 透過性 (S+MDCK-LE) の新しい回帰モデルもあり、これは同じ名前の以前の分類モデルに代わるものです。
新しいデータの追加により、次のモデルが改良されました。
薬物誘発性肝障害(DILI)を予測する定量的システム毒性学ソフトウェア DILIsym へのインプットに焦点を当てた新しいモジュールが搭載されました。このモジュールには、ミトコンドリア機能不全、活性酸素種(ROS)毒性、MRP3(多剤耐性関連タンパク質3)、BSEP(胆汁酸塩排出ポンプ)、MDR3(多剤耐性タンパク質3)トランスポーターの阻害を予測する 11 のモデルが含まれています。今回のリリースでは、BSEP モデル(BSEP_Inh および BSEP_IC50)以外、すべて新たに加わったモデルです。
DILIsym モジュールには、AP_DILISYM ライセンスが必要となりますが、前述の 2 つの BSEP モデルについては、AP_TRANSPORTERS ライセンスで使用することができます。
HTPK モジュールに、以下の機能強化が加えられました。
このリリースには、Python エコシステム内で ADMET Predictor の機能にアクセスするための pyADMETPredictor というモジュールが含まれています。このモジュールは、ADMET Predictor コマンドライン、または REST API のいずれかで利用できます。リリースには、Jupyter ノートブックが含まれており、いくつかの例を用いてモジュールの使用方法を説明しています。
このバージョンでは、数値重みを使用して各目的変数の相対的重要度を指定する機能が提供されています。このような重みが指定される場合、仮想化合物のランク付けと選択は、パレート最適化ではなく、多基準決定分析 (MCDA) に基づいて行われます。
HTPK モジュール内で計算された新しい組織分配係数に基づいて、14 種類の異なる組織への選択性を最適化するための新しい目的変数 <TissueSelectivity_*> が利用可能になりました。
参照構造との 3D 類似性に基づく目的変数(3D Similarity)が AIDD のメイン画面から利用できるようになりました。個別のパラメーターファイルは不要になりました。
また、分子変換のデータベースにいくつかの機能強化が行われました。
「線形ブーストニューラルネットワーク」と呼ばれる新しいモデリング手法が追加されました。これは従来のニューラルネットワークの拡張であり、入力層と出力層を直接接続する追加の重みセットを組み込んだものです。この手法は、従来のニューラルネットワークの出力が従属変数に対して圧縮された範囲を持つ場合に特に役立ちます。これは、特にS/N 比の低い小規模なデータセットでよく見られる現象です。
35 を超える新しいモデリングディスクリプターが追加されています。
ADMET Predictor の “pKa Microstates Display” の画像ファイルとチャートデータを /predict_admet または /run_cmd URI を使用して生成できるようになりました。
ADMET Predictor サービスが起動時に一度だけライセンスをチェックアウトするのではなく、リクエストごとにライセンスをチェックアウトする場合に使用する、新しいオプションの JSON キー "licenses" が追加されました。このキーが指定されると、サービスは指定されたライセンスの即座のチェックアウトを試み、ライセンスが利用できない場合は戻ります。これにより、そのような事象の検出が容易になります。
MedChem Designer は次のように機能が強化されました。
スクリプトファイルワークフロー (ms_generate_pKa_images.txt) が新たに追加されました。これは、”pKa Microstates Display” から画像ファイルとチャートデータを生成します。
新しいコマンドライン引数 -species を使用すると、ユーザーは HTPK シミュレーションの species を指定された種だけに制限することができます。
以下の不具合を修正しました:
以上
過去のリリースノート:
ADMET Predictor® 12.0 Linux - Aug 6, 2024ADMET Predictor® 12.0 Linux - New Feature, Aug 6, 2024
更新・新機能については、ADMET Predictor® 12.0 のリリースノート: ADMET Predictor® 12.0 - Aug 6, 2024 でご確認ください。
以上
ADMET Predictor® 11.0 Linux - July 20, 2023
ADMET Predictor® 11.0 Linux - New Feature, July 20, 2023
更新・新機能については、以下にある、ADMET Predictor® 11.0 のリリースノート: ADMET Predictor® 11.0 - July 18, 2023 でご確認ください。
以上
ADMET Predictor® 11.0 - July 18 2023
ADMET Predictor® 11.0 - New Feature, July 18 2023
- 重要注意事項 今回の ADMET Predictor のリリースでは、分子および原子ディスクリプターが大きく変更されました。ユーザー様の組織内で開発されたカスタムな予測モデルがある場合は、この新バージョンで使用する前に、それらのモデルを再トレーニングする必要があります。
- pKa モデルの改良
- 3D バーチャルスクリーニング
- Metabolism モジュール
- AIDD
- HTPK
- ADMET Predictor Service (REST API)
- コマンドライン
- ms_create_3ddb.txt. 3D コンフォーマーデータベースの作成。
- ms_export_3ddb.txt. 既存の 3D コンフォーマーデータベースをSDファイルにエクスポート。
- ms_find_3dmatches.txt. 1 つ以上の 3D 参照コンフォーマーと 3D コンフォーマーデータベースに含まれるコンフォーマーとの 3D 類似度スコアの計算。
- 3D コンフォマー生成
- その他の変更点
- マルチコア CPU を搭載したマシンで、大きな SDF ファイルや SMILES ファイルを開く速度が大幅に向上しました。
- 新しい名前付きプロパティクエリ MaxRCFRingCount は,単一の縮合環系における最大のリング数を返します。
- SMILES 文字列が二重引用符で囲まれていても、SMILES ファイルを開くことができるようになりました
- スプレッドシートに新たなカラム 3D Alerts が追加され、水素座標の欠落など 3D 構造に関する問題に警告を与えることができるようになりました。
- 新しいスクリプトファイルのワークフローパラメータ -p が、利用可能なすべての入力パラメータをコンソールに書き出すようになりました。-p フラグはスクリプトファイル名の直後に付ける必要があります。
- pKa Microstates Display にある Averaged single proton acidities と Averaged site protonations グラフをダブルクリックすると、pK50 値に関する追加情報が表示されるようになりました。
- 主成分分析(PCA)にすべてのディスクリプターを使用するオプションが追加されました。これまでは、ディスクリプターのサブカテゴリを選択する必要がありました。
- AIDD および Combinatorial Transforms の機能で使用される moleculeTransforms.crf に新しい変換が追加されました。
- 新しい詳細オプションが追加され、クエリーや反応(例えば部分構造検索)を指定するダイアログで、Enter キーを使って新しい行を入力できるかどうかが制御できるようになりました。このオプションは、メイン設定ダイアログである File -> Preferences にある Format タブ内でオンオフすることができます。
- 互変異性体生成のためのスクリプトファイルワークフロー(ms_generate_tautomers.txt)で、追加の互変異性体が得られない場合でも入力化合物を書き込むための新しいパラメータがサポートされました。
- 2 つの新しいモデリングディスクリプター QAtomPos と QAtomNeg が追加されました。
- 以下のモデルが削除されました: MHSw-MP、MHpH-MP、MHIS-MP、MHSF-MP、MHSp-MP、MHSw-NoMP、MHpH-NoMP、MHIS-NoMP、MHSF-NoMP、MHSp-NoMP、HIVI-ST、HIVI-TC、CYP3A4_Inh_midaz、CYP3A4_Inh_testo、CYP3A4_Ki_midaz、CYP3A4_Ki_testo。
- バグの修正
- REST API におけるいくつかの小さなメモリーリークに対処しました。
- コマンドラインオプション -path が二重引用符 “ ” で囲まれたパスを処理できていませんでした。
- AIDD のコマンドライン版で、*.mol ファイルに含まれるスキャフォールドを処理できていませんでした。
- ADMET Modeler と HTPK モジュール内で使用されている BFGS 最適化アルゴリズムにあったマイナーなバグが修正されました。
- Estro_RBA や OATP1B1_Km などの、テキスト値をサポートするモデルの回帰不確かさスコアをエクスポートできませんでした。
- 複雑な SMILES 立体化学の解釈の問題が解決されました。以下は正しく処理されるようになった化合物の例です:
[C@@H]12C[C@H]3C[C@@H](C1)C[C@@H](C2)C3
- コマンドライン引数 "-w CC" (Computational Chemist) および "-w PC" (Physical Chemist) を用いた構造出力に、稀に誤った結合種が含まれることがありました。
実験から得たイオン化定数の大規模なデータセットでの入念な再トレーニングにより、pKaモデルが大幅に改善されました。このデータセットには、パートナー企業 3 社から提供された、それぞれ、約 19,000 化合物、2,400 化合物、4,100 化合物という独自データが組み込まれており、全体的なイオン化定数の数は、バージョン 10.4 の 33,640 から、本バージョンでは 70,810 に増加しています。モデルの適用領域の拡大により、Simulations Plus 社およびパートナー企業からの外部テストセットの大部分において、より一層正確な予測が可能になりました。
予測 pK50 値の表示が改善されました。ユーザーの利便性のために、Detailed Info feature of Ionization Graphs にそれらが追加されました。さらに、カメレオン性基の場合、基ごとに複数のpK50 の存在が了承され、pK50 の表示に含まれるようになりました。[Fraczkiewicz, 2023; 論文投稿済].
注意:イオン化ディスクリプターが変更されたため、ADMET Predictor にある他のモデルのほとんどは、このバージョンに合わせて再トレーニングされました。そのため、予測値には若干の違いを生じることをご理解ください。
本バージョンでは、分子の形状とファーマコフォア特徴の類似性の組み合わせに基づいて 3D バーチャルスクリーニングを実行する機能が新たに搭載されています。ユーザーが 1 つ以上の参照 3D 構造を指定すると、ソフトウエアはその参照化合物とユーザーが作成した 3D コンフォーマーデータベースに含まれる化合物との間の 3D 類似性スコアを計算します。このようなデータベースの作成機能も本バージョンの新機能として提供されています。Nvidia 互換 GPU を用いたスクリーニングを実行するオプションも用意されており、それにより計算が大幅に高速化されます。
7 つの CYP アイソフォーム:1A2、2A6、2C8、2C9、2C19、2D6、3A4 の阻害定数(Ki)を予測する新たな回帰モデルが追加されました。
CYP 阻害の分類モデルも拡張されました。主要な CYP である 1A2、2C9、2C19、2D6、3A4 については、新しいデータを追加することで既存のモデルを改良し、マイナーな CYP である 2A6、2B6、2C8、2E1 については 4 つの新しいモデルが加わりました。
3D 類似性に基づいた新しい目的関数が利用可能になりました。ユーザーが 1 つ以上の参照 3D 構造を指定することにより、AIDD は各仮想化合物について、仮想化合物と各参照 3D 構造間の 3D 類似度スコアの最大値に等しい目的値を計算します。この新しい目的関数の使用は、スクリプトファイル AIDD_Sim3D_Params.txt によって制御されます。詳細な手順については、ユーザーマニュアルおよびこの AIDD_Sim3D_Params.txt ファイル内にある注釈を参照してください。
利用可能な場合は 3D ADMET モデルを要求することができるよう、実行設定が更新されました。このオプショ ンを呼び出す場合には、すべてのシード化合物は 3D 座標が定義済みである必要があります。
パラメータ PeffScalingOn が新たに追加され、選択した種がラットまたはマウスの場合、入力された permeability の値をスケーリングするかどうかを制御できるようになりました。以前のバージョンでは、このスケーリングは入力された permeability が ADMET Predictor のヒト Peff のモデル名(S+Peff)に設定された場合にのみ生じ、permeability が数値で指定された場合にはスケーリングは発生しませんでした。PeffScalingOn のデフォルト値は 1 であり、これは、入力された permeability が、選択された非ヒト種を反映するようにすでにスケーリングされている場合にのみ変更される必要があります。
ADMET Predictor 10.4 で導入された /run_cmd リクエストを使用して、いくつかのスクリプトファイルワークフローを実行できるようになりました。サポートされている操作には、代謝物予測、logD および溶解度対 pH プロファイルの生成、3D コンフォーマーの生成、化合物の変換(標準化など)、互変異性体の生成、原子プロパティを表現する画像の作成などがあります。
設定パラメーター FEATURE_UPFRONT_CHECKOUT が新たに加わり、サービス起動時にライセンスが即座にチェックアウトされるか(デフォルト)、個々のリクエストごとに必要に応じてチェックアウトされるかを制御できるようになりました。
getstatus リクエストが、ジョブ ID 無しでサブミットできるようになりました。この場合、レスポンスには、どのジョブが完了したか、キューにあるか、または現在実行中かが示されます。
predict_admet リクエストは、新しいパラメータ use3d をサポートします。これを真(true)に設定すると、利用可能な場合、予測は 3D モデルに基づいて行われます。この機能は、入力構造が 3D 座標を持つ必要があります。
以下のスクリプトファイルワークフローが追加されました:
二重結合周りの立体化学を含んでいる大環状分子の取り扱いが大幅に改善されました。
明示的な水素原子の追加と削除を行う新機能が導入されました。
複雑な環系の座標を生成する際に、ディスタンスジオメトリー試行の回数を増やすオプションが新たに追加されました。
カスタムな SMARTS パターンを持つファイルを用いて、二面角の設定を拡張することができる新しい高度なオプションが加わりました。
最も重要なバグの修正は以下の通り。
以上
ADMET Predictor® 10.4 Linux - May 23, 2022
ADMET Predictor® 10.4 Linux - New Feature, May 23, 2022
更新・新機能については、以下にある、ADMET Predictor® 10.4 (Windows版)のリリースノート: ADMET Predictor® 10.4 - May 23, 2022 でご確認ください。
以上
ADMET Predictor® 10.4 - May 23 2022
ADMET Predictor® 10.4 - New Feature, May 23 2022
- 3D Conformer Generation
- HTPK モジュール
- これまで Rat とHuman だけであった Species 計算オプションに Mouse が加わりました。計算では4つの Mouse 用モデル: マウス血漿タンパク質非結合率 (mou_fup%)、マウス血中血漿濃度比 (RBP_mou)、肝ミクロソームクリアランス (CYP_MLM_CLint) 、肝細胞クリアランス (HEP_mCLint) が使用されます。
- 計算結果の値として、最小血漿濃度 (Cmin)が新たに加わりました。これは一定用量および用量最適化のどちらにも対応しています。
- 新たなコマンドラインオプション -prm は、各化合物に使用された HTPK 入力データを含んでいる個別の出力ファイルを生成させます。これは、シミュレーション計算中に実際に使用された入力の記録を与えるので、入力優先として実験測定値を、フォールバックとして ADMET Predictor モデルを、それぞれ指定する場合などに有用です。
- コマンドラインでの実行の場合、RefClearanceSource パラメーターにフォールバック値を指定することができます。これにより、例えば、優先値として肝ミクロソームクリアランスを、ファールバックとして肝細胞クリアランスを、それぞれ指定が可能です。
- 計算結果の保存と表示を選択することができるオプションがGUIに加わりました。
- Toxicity モジュール
- ADMET Predictor Service (API)
- コマンドライン
- ms_generate_3d.txt 3D コンファマーの生成.
- ms_mmff_energies.txt MMFF94s を用いた3D 構造のエネルギーの計算.
- ms_mmff_minimize.txt MMFF94s を用いた3D 構造の最適化.
- ms_align3d.txt 3D 構造の剛体アライメント.
- ms_create_3dtemplates.txt 3D コンフォマー発生に用いられる 3D 環系テンプレートの生成.
- ms_query_compounds.txt クエリを用いたファイルからの化合物選択.
- ms_add_query_attributes.txt 化合物へのクエリベースの属性の追加.
- その他の変更点
- ユーザー指定の pH 値で計算された pH-依存 ADMET 物性、あるいはまたディスクリプターを使用してモデルの構築および利用が可能になりました。
- メニュー DATA >> Add Compound Attributes に Template Equation オプションが加わりました。これは、後に定数あるいは ユーザー定義属性にマップされる一般的なパラメーターを持つ式に基づいています。これらの式はカスタマイズ可能なインストール済みファイル TemplateEquations.cqf から読み込まれます。
- スプレッドシートのカラム右クリックオプションの Insert Column に、New Transform Of Clicked Columnが加えられ、既存の数値属性の変換をカラムに追加することができます。変換則はカスタマイズ可能なファイル TemplateEquations.cqf から読み込まれます。
- メニュー DESIGN に新たなオプションとして Single Transform が加わりました。これは CHEMISTRY >> Generalized Transform に似ていますが、複数の生成分子に対応するという点で異なり、ADMET Predictor の別ウインドウで表示されます。
- Encoded Query 構文がキーワード avg によって2つの数値属性の平均を取るように拡張されました。例えば、“CYP1A2_CLint avg CYP3A4_CLint” のように使用します。同様のキーワード mrg は、ある数値属性の欠損値を別の属性の値に置き換えます。
- Reactionフォーマットに NRX_RemoveStereo、NRX_RemoveAtomStereo、NRX_RemoveBondStereo の Named Reaction が追加されました。それぞれ、立体中心の原子と結合を取り除く、原子を取り除く、結合を取り除く、を担います。
- コマンドラインオプション -pt が追加され、SD ファイル入力で使用できます。これは、出力される SD ファイルにできるだけ多くのオリジナルの SD レコード保存するためで、明示的水素、立体情報、S 基などが含まれます。
- 互換異性体の標準化に使用される ANNE モデルが、文献編集や他の出展からのトレーニングセットへ大きく拡張することにより改良されました。
- 次のモデリングディスクリプターが追加されました: T_Lipole、Lipole__3D、N_AntiArom、N_PiSysAtoms、ddRepul、lpRepul、AromAmide_c(=O)[nH].
- 脂溶性を表す新しいディスクリプターが Atomic Properties ウインドウに表示できるようになりました。
- 反応変換を定義するファイル moleculeTransforms.crf に新しい変換が加わりました。 これは、AIDD および Combinatorial Transforms の機能で使用されます。
- MedChem Designer に、分子結合部の右クリックで表示される結合オプション
E/Z Stereo >> Ignore / Infer From Coordinates が加わりました。これは、ファイルにエクスポートされた構造あるいは ADMET Predictor に転送された構造に作用します。 - R Group Analyzer は、ユニークなR基置換基を定義するときに立体化学を考慮するようになりました。
- HTPK 最適用量予測のグラフィカルインターフェイスで、より多くの有効桁数が表示されるようになりました。これにより、その後のシミュレーションでその最適用量を使用する際の不一致に対処できます。
- Classes タブのカラムヒストグラム設定が XTK ファイルで保存できるようになりました。
- 新しい関数型 sum が PLS ファイルでサポートされるようになりました。
- バグフィクス
- HTPK ワークフローでの S+FeSSIF モデルの使用は、FeSSIF-V1 ではなく FeSSIF-V2 メディアを正しく反映するようになりました。前者は、モデルを構築するためのデータ生成に使用されていました。
- 3D SD ファイルを開く際にはすべての水素原子が保たれ、後に化合物がエクスポートされるときに正しく表現されるようになりました(予測される物性と共に)。
- MedChem Designer で、”Align By Scaffold” 機能を使用した後や <Symmetry Flag> 原子ラベルを表示した後、立体化学が失われることがありました。
- シス/トランス立体化学の解釈の問題により、SMILESを用いた部分構造検索が、同じSIMLESを用いて生成された化合物とマッチしないことがありました。その例として、 C(=O)(c1ccccc1)/C=C/C2c3c4c(C(=CC(=O)O4)C)ccc3C(=O)/C(=C\NCC)/C=2 などがあります。
- AIDD が重複チェックの目的で入力シード分子の立体化学を考慮するようになりました。
- ADMET Modeler で 2 つのディスクリプターがペアワイズ相関している場合、リストの1つめが常に削除されていました。
- スクリプトファイルワークフローの ms_generate_pairs.txt は、コマンドラインを用いてパラメーターをオーバーライドすることを許可していませんでした。
- 複数スレッドを用いた計算で、3D 構造が複数ある場合、ADMET 物性予測に失敗することがありました。
- 親化合物から複数の兄弟代謝産物が生成されるような場合、代謝産物予測はカノニカルな結果が得られるようになりました。
- 小数点記号としてカンマを使用している地域で、ADMET 物性計算が正しくない場合がありました。
- R Group Analyzer の “n x n” ページにある右クリックメニューオプションが、左下の三角形のセルに対して正しく機能しない不具合を修正しました。
- 外部アプリケーションで利用できるよう、AIDD から出力される SD ファイルが有効な 2D 座標を持つようになりました。
- 高いポピュレーション閾値を用いた CC(Computational Chemist)コマンドラインワークフローが、以前は複数のマイクロステートを書き出すことがありましたが、ひとつだけのマイクロステートを書き出すようになりました。
- S+logD モデルをオフにした場合、回帰不確かさの値が不正確になることがありました。
- コマンドラインからの実行で、誤りを含んでいる化合物が入力された場合は出力されないはずの予測結果が出力されていました。
配座異性体を発生される機能が搭載され、ユーザーインターフェイスおよびコマンドラインのいずれからも利用することができるようになりました。単一コンフォマーおよび複数コンフォマー、MMFF力場に基づく最適化、ユーザー定義テンプレートを用いた束縛を与える座標発生などのオプションが準備されています。これにより、3次元の分子および原子ディスクリプターを用いて導かれた ADMET Predictor のプロパティ予測の利用が容易になりました。
HTPK モジュールの施された改良点は以下のとおりです:
11の細菌変異性 Ames モデル:MUT_97+1537、MUT_m97+1537、MUT_98 MUT_m98、MUT_100、MUT_m100、MUT_102+wp2、MUT_m102+wp2、MUT_1535、MUT_m1535、MUT_NIHSが、NIHS による Ames/QSAR 国際チャレンジプロジェクトから得られた新たな独自データを取り入れて再構築されました。TA98 の相対的な重要性を説明する MUTx_Risk モデルや TA98、TA100、TA1535 株およびそれらの相互作用が、新規 Ames モデルについて調整されました。MUT_Risk ウェイトは変更されていませんが、 個々の菌株での予測結果が異なるため、MUT_Risk スコアも変わる可能性があります。全体として、これらの更新は Ames モデルの化合物空間領域を大幅に拡張し、ベンチマークである NIHS、Hansen、Congying のデータセットの感度と特異性が改善されました。
通常の ADMET Predictor コマンドライン構文を用いてリクエストを送信するために新しいワークフロー (URI: /run_cmd) が追加されました。計算はサーバー上で起こり、コマンドラインから ADMET Predictor を実行して生成されされるものと同じ結果ファイルを生成しますが、実行の度にモデルを再ローディングするオーバーヘッドがありません。この新たな機能によって、ユーザー指定の pH 値における優勢なイオン化状態の予測など、これまで欠けていた機能が利用可能になりました。
一定投与および投与最適化ワークフローの両方で、血中濃度-時間プロファイルを収集できるようになりました。ネットワーク帯域幅を狭めるため時間点のサンプリングを行うオプションもあります。
以下のワークフロースクリプトファイルが追加されました。
以下の重要なバグをフィックスしました.
以上
ADMET Predictor® 10.3 Linux - Oct 4, 2021
ADMET Predictor® 10.3 Linux - New Feature, Oct 4, 2021
更新・新機能については、以下にある、ADMET Predictor® 10.3 (Windows版)のリリースノート: ADMET Predictor® 10.3 - Oct 4, 2021 でご確認ください。
以上
ADMET Predictor® 10.3 - Oct 4, 2021
ADMET Predictor® 10.3 - New Feature, Oct 4, 2021
- MedChem Studio モジュール
- ADMET Predictor Service
- Artificial Intelligence-Driven Drug Design (AIDD)
- 代謝モデル
- コマンドライン
- その他の変更点
- 実験によるデータで訓練された ANN モデルから得られたスコアを用いて候補互換異性体をランク付けする互換異性体標準化の新しい手法が加わりました。この手法は、これまでのものを凌ぐものであり、現在デフォルトとなりました。
- 新たな互換異性体列挙法が加わりました。この手法は、最も時間を要するような例に対し、これまでのアルゴリズムに比べ非常に高速です。列挙された互換異性体を含んでいる出力ファイルは、上記で参照した ANN モデルからのスコアを含むようになりました。
- PLS ファイルフォーマットに symbolic expressions という任意使用の領域が新たに追加されました。この領域は、後に関数や式の中で参照できるよう、シンボルとして中間結果の保存を可能にしています。これにより、ひとつの PLS ファイル内で表現できる関数や式の種類が大幅に拡張されたことになります。
- MedChem Designer に、予測された回帰の不確かさの値をスプレッドシートに表示する新しいオプションが加わりました。
- 上のオプションがオンの場合は、スプレッドシートからエクスポートされたファイルにも不確かさが含まれるようになります。
- Structure Sensitivity Analysis (SSA) ウィンドウの予測プロパティグリッドで表示される小数位が増えました。
- ADMET Modeler で、コホネンマップオプションを使用しているときに最小テストセットの割合を満たすようテストセット用の無作為な分子が選ばれると、追加の無作為に選択されたテスト分子が最初に検証セットから選ばれます(以前は、訓練/検証プール全体から無作為に選択されていました)。最小テストセットの割合を満たした後、分子は訓練セットから無作為に選択され、元の訓練/検証の比に復元するよう検証セットに加えられます。
- バグフィクス
- エクスポートされたSDファイルの非立体二重結合に、適切ではないパリティフラグが使用されていました。
- 既存の Cp-time 曲線に新たな曲線をアペンドした後、Cp-time ダイアログでアペンドオプションをオフにすることができませんでした。
- HTPK Parameter Sensitivity Analysis (PSA) 機能が、マルチスレッドでの実行時に断続的にクラッシュすることがありました。
- イオン性基の最大数設定を20を超える値に変更すると、ADMET プロパティの生成中にソフトウエアがクラッシュすることがありました。
- HTPK dose optimization 計算で得られた推定投与量がキャッピング値(maximum)に設定された場合、他の pharmacokinetic 出力がキャップされた投与量を正しく表していませんでした。
- file-open オプションではなく file-import オプションを用いてADMET Predictor にロードされた 3D 構造が 3D 座標を保持していませんでした。
- ADMET Predictor にインポートされた化合物属性がすでにスプレッドシートにあるような場合、データタイプ衝突を起こすことがありました。
- 2D 散布図の化合物構造ツールチップが、浮動チャートをインターフェイス内にドックした後、時折、動作が停止することがありました。
- 芳香環数の分子ディスクリプターが、稀に原子の順序に依存する場合がありました。注意)修正されたバージョンは、時折、以前は芳香族であると識別されていなかったいくつかの環を見つけ出す可能性があります。
- 生成された互換異性体が、元の化合物にある二重結合の立体化学を誤って失う可能性がありました。
今回のリリースでは、プログラム全体で大幅な機能強化が行われています。ここでは、変更の概要について説明しますが、すべての変更の詳細については、ADMET Predictor® ユーザーマニュアルの関連セクションを参照してください。
MedChem Studio ライセンスが、少なくとも1つの他の ADMET Predictor モジュールのライセンスを持つすべてのお客様に無償で提供されるようになりました。MedChem Studio モジュールには、化合物をスキャフォールドベースのファミリーに体系化し、R基分析を行ない、一致する分子のペアを生成する機能があります。
この変更により、これまで MedChem Studio モジュールに含まれていた化合物デザインの機能は AIDD モジュールに含まれることになり、使用するには AIDD ライセンスが必要になります。
本バージョンから、ADMET プロパティ予測、代謝産物予測、薬物動態シミュレーションなど、ADMET Predictor プラットフォームの主要な機能にアクセスするための Web API が新たに提供されます。APIは、お客様サイトにある専用 ADMET Predictor サーバー上で実行される Windows サービスアプリケーションとして実装されます。サードパーティのクライアントアプリケーションは、JSON データフォーマットの HTTP メッセージを使用してネットワーク経由でこのサービスと通信します。データフォルダー(C:¥ProgramData¥Simulations Plus, Inc¥ADMET_Predictor10.3)の下にある ADMETPredictorService サブフォルダーにある PDF 資料を参照してください。
AIDD が、各最適化サイクル中に生成される新規化合物を用いて自動的に ADMET Predictor よって呼び出されるユーザー定義の外部アプリケーションを使用して計算される目的の指定をサポートするようになりました。
ドッキングプログラム、Python や R スクリプトなどの外部アプリケーションは、ADMET Predictor データフォルダーにある特別なスクリプトファイル AIDD_ExternalApp_Params.txt 内で指定されます。詳細は、ユーザーマニュアルおよび AIDD_ExternalApp_Params.txt 内の註釈を参照してください。
また、このバージョンでは、コマンドラインから AIDD を実行するための新しいスクリプトファイルワークフローも準備されています。
このバージョンでは、CYP基質分類モデルおよび原子部位モデルへのメジャーアップデートがあります。これらの更新されたモデルは。最新の治療に関するFDA 申請レビューおよび公開文献から抽出された新しいデータに基づいています。キュレーションを広範囲に行うことによりデータが高品質なものとなり、モデル全体の性能が改良されました。
新たに2つのワークフローのためのスクリプトファイル: ms_run_AIDD.txt および ms_generate_atomprop_images.txt が実装されました。前者は、AIDD ワークフローを用いて、新規化合物を生成します。後者は ADMET Predictor の Atomic Properties ウインドウで利用可能な同じ原子プロパティのイメージファイルを生成します。詳しくは、スクリプトファイルにある注釈を参照してください。
代謝産物を予測するスクリプトファイルワークフロー ms_generate_metabolites.txt に、MedChem Designer の分子描画アプリケーションでの代謝産物表示と類似した、代謝ツリーのイメージを生成するためオプションが新たに加わりました。詳しくは、スクリプトファイルにある注釈を参照してください。
-y コマンドラインオプションを使用して書き出された回帰の不確かさ推定値が、ADMET Predictor ユーザーインターフェイスと一致して、1σ の上下界として表現されるようになりました。
Cp-time プロファイルを書き込むための -cpt コマンドラインオプションが、エクスポートされる時点数の制限に用いる任意の数値を受け入れるよう拡張されました。1 より大きい数値はエクスポートするポイント数を示し、0 と 1 の間の数値はその合計の割合を示します。
以下が修正されました。
以上
ADMET Predictor® 10.2 Linux - May 24, 2021
ADMET Predictor® 10.2 Linux - New Feature, May 24, 2021
更新・新機能については、以下にある、4月28日付でリリースされた ADMET Predictor® 10.2 (Windows版)のリリースノート: ADMET Predictor® 10.2 - April 28, 2021 でご確認ください。
以上
ADMET Predictor® 10.2 - April 28, 2021
ADMET Predictor® 10.2 - New Feature, April 28, 2021
- HTPK Simulation モジュール
- すべての HTPK ワークフローで剤形を指定するオプションがサポートされました。即放錠 (IR Tablet) もしくは急速静注 (IV Bolus) を選択できます。
- 投与量最適化ワークフローに、目標血漿中濃度の解釈方法を制御するための 2 つのオプションが新たに追加されました。1 つは濃度について、平均、最小、最大のいずれかを選択し、もう 1 つは、全体 (結合+非結合) 濃度を表すか、非結合濃度を表すかを選択します。
- 投与量最適化ワークフローを MedChem Designer™ から実行できるようになりました。
- in vitro 系における非特異的結合を考慮させるために、固有クリアランスの補正をコントロールするオプションが新たに追加されました。以前からある、補正なし (Systemic)、Fumic (Liver microsomes)、Austin 方程式 (Hepatocytes) に基づく自動補正のオプションに加えて、非結合パーセント値を直接指定できるようになりました。
- ゼロから無限時間までの AUC (AUCinf) が推定され、結果値として返されるようになりました。報告されたクリアランスと半減期の両方のパラメーターがこの AUC 推定値から算出されているため、推定できない場合は欠損することに注意してください。
- デフォルトのヒトの分布容積パラメーターの推定方法が、Rogers 法を Lukacova が改良した Lukacova-Rogers 法に変更されました。ユーザーは、GUI の Advanced オプション、もしくは関連する HIA パラメータファイル(SimHIA.hia および SimDOSE.hia)を変更することにより、ADMET Predictor® の統計的な Vd モデルに戻すことが可能です。
- 血漿中の非結合画分 (fup) を調整して脂質への非特異的結合を考慮させるオプションが新たに追加されました。これは GastroPlus® にある同等のオプションを反映しています。この設定は、常に調整された fup を使用するメカニスティック分布容積には影響しないことに注意してください。また、腎クリアランス (fup * GFR) は、常に未調整の fup を使用して計算されることにも注意してください。
- 血漿クリアランスの計算に、腎クリアランス (fup * GFR) を含めるかどうかを指定するオプションが新たに追加されました。デフォルトでは含めるように設定されています。
- Cp-time プロファイルを最大 16 化合物まで同時に表示できるようになりました。
以前に表示された Cp-time プロファイルに新たなプロファイルを追加表示することができるようになりました。これは、パラメーター変更の影響を視覚化するのに役立ちます。
- Cp-time プロファイルウィンドウの表示をより細かく設定できるようになりました。
- いくつかの生理学的パラメータは、GastroPlus® 9.8.1 で使用されているものと一致するように変更されました。
- 投与量最適化ワークフローで、定常状態に到達するために必要となる投与間隔の計算に使用されるアルゴリズムが大幅に改善されました。
- Ames 変異原性の新しいリスクモデル (Toxicity モジュール)
- マルチスレッド処理
- 部分構造検索
- 化合物の変換 (標準化など)
- 化合物属性の追加
- フレームワークやユーザー定義のスキャフォールドによるクラス生成
- クエリによる新しいクラスの追加
- コマンドライン実行
- 代謝物生成 (ms_generate_metabolites.txt):入力化合物セットの CYP または UGT 代謝物を予測します。
- 化合物変換 (ms_transform_compounds.txt):ユーザー定義の変換ルールを使用して化合物を変換します。Standardize.crf と呼ばれる新しいサンプル変換ファイルが ADMETPredictor のデータフォルダーに含まれています。
- 溶解度プロファイル (ms_solubility_profile.txt):入力ファイル内の各化合物について、pH 値 0 から 14 の範囲で予測される溶解度を含むテキストファイルを出力します。
- LogD プロファイル (ms_logd_profile.txt):入力ファイル内の各化合物について、pH 値 0 から 14 の範囲で予測される logD 値を含むテキストファイルを出力します。
- 互変異性体生成 (ms_generate_tautomers.txt):入力化合物セットから互変異性体を生成します。
- その他の変更点
- ADMET Predictor® のデータフォルダーに含まれる TautomerStandardizationQueries.txt という新しいファイルに部分構造クエリを追加することにより、互変異性体を標準化するためのルールを変更できるようになりました。詳細については、このファイル内のコメントやユーザーマニュアルを参照してください。
- スプレッドシートでの小さな数字の表示を改善するために、FILE >> Preferences >> Format タブに有効数字オプションが新たに追加されました。
- 属性名が長すぎてダイアログリストボックス (グラフやエクスポートなど) に完全に表示されない場合、マウスカーソルを載せるとツールチップが表示されるようになりました。
- FILE >> Preferences >> Advanced タブに、HTPK 計算後にユーザー定義属性を自動計算するためのオプションが新たに追加されました。これは、ADMET プロパティ計算の既存のオプションを補完します。
- スプレッドシートカラムの幅を変更してカラムヘッダーやデータを完全に表示できるようにする、VIEW >> Resize Columns メニューオプションが追加されました。
- 自発的脱水による生成物が観測可能と見なされるように、代謝物予測に使用される変換ルールが修正されました。
- DATA >> Add Compound Attributes >> Query メニューオプションを使用してスプレッドシートに属性追加した際、カラムヘッダーにマウスカーソルを載せるとツールチップを表示することができるようになりました。これは読み込むファイル (*.cqf) に新しいキーワードである QUERYTIP を追加することで可能になります。
- いくつかのあまり一般的ではない元素、主に金属に対する標準的な原子価が追加されました。これにより、特に MedChem Designer™ における暗黙的な水素の割り当てが改善されます。
- pKa Microstates や Atomic Properties などの補助ウィンドウの表示サイズが、セッションの間中、保持されるようになりました。
- 2D 散布図の Linear Fit 機能に、Fit line (回帰直線) に加えて Identity line (傾き 1、切片 0 の直線) を表示するオプションが追加されました。
- EDIT >> Select Using File メニューオプションで、テキスト比較の実行が可能な化合物属性を選択できるようになりました。以前は、化合物識別子 (Identifier) のみが選択可能でした。
- バグフィクス
- ある特定のマシンで ADMET Predictor® がライセンスサーバーとの通信上の問題のためにまれにクラッシュすることがありました。
- ラット肝クリアランスのモデルである HEP_rCLint は、内部エラーのために正しくない予測をしていました。
- シングルスレッドで実行すると、AIDD のエラーファイルが正しく出力されませんでした。
- AIDD で複数のシード分子が選択されたとき、第一世代の類似体発生に考慮されていたのは最初の分子だけでした。
- AIDD は、正しくないくさび結合を持つ化合物を生成することがありました。
- データセットが新たに開かれたときにグラフが固定されていると、グラフが正しく表示されないことがありました。
- Excel にエクスポートすると、モデルの不確かさの推定値が正しく表示されませんでした。
- 複数の化合物を使用して MedChem Designer™ から起動した場合、Structure Sensitivity Analysis ウィンドウの Open Query File オプションが正しく機能しませんでした。
- 多数のスプレッドシート行が非表示になっていると、選択したスプレッドシートの化合物への自動スクロールが失敗することがありました。
- パレート最適化合物をスプレッドシートで選択する機能において、非表示の化合物が誤って含まれていました。
- Classes タブにあるヒストグラムのカラムで、タブを切り替えると、フォーマット設定が失われていました。
- 以前のバージョンのレジストリ設定を保持するオプションが正しく機能していませんでした。
- 大きな負の原子の superdelocalizability の結果として、まれに pKa 値が非現実的になる可能性があります。原子の superdelocalizability は、下端がゼロに制限されるようになり、そのような分子の pKa 予測が改善されました。
- ADMET Predictor® で実行される KPLS モデルは、複数のスレッドを使用すると正しくない結果をもたらすことがありました。
- Modeler 10.0 によって構築された SVM モデルは、ADMET Predictor® に読み込むことができませんでした。
- イオン化画分のプロパティ計算で、まれに数値オーバーフローを引き起こすことがありました。
今回のリリースでは、プログラム全体で大幅な機能強化が行われています。ここでは、変更の概要について説明しますが、すべての変更の詳細については、ADMET Predictor® ユーザーマニュアルの関連セクションを参照してください。
大手製薬会社とのコラボレーションを通じていくつかの機能強化が行われました。
最近の文献や Genotypic Testing に関する国際ワークショップの要旨からの調査結果に促される形で、既存の MUT_Risk を補完する変異原性リスク用の新しいモデル MUTx_Risk が加わりました。新しいモデルのリスクウェイトは、TA98、TA100、TA1535 株の相対的な重要性を反映するように厳密にキャリブレーションされており、モデルにはそれらの間での相互作用をより適切に捉えるように新しいルールが組み込まれています。これらの変更により、ベンチマークである Hansen データセットの感度と特異性の両方が向上しました。
マルチコア CPU を活用することで、いくつかの機能が大幅に高速化されました。
デフォルトでは、使用可能なすべてのコアから 1 つを除いたコアを計算に使用しますが、FILE >> Preferences >> Advanced タブで変更することができます。
いくつかのコマンドライン機能が新たに追加されました。これらはすべて、スクリプトファイルによるワークフローの仕組みを用いるものであり、ADMET Predictor® は、実行制御パラメーターを含む、変更可能なテキストファイルを渡すことによって呼び出されます。新たに加わったワークフローを以下に示します。それぞれの詳細については、関連するスクリプトファイルとユーザーマニュアルに記載されています。
これらやその他のスクリプトファイルワークフローは、コマンドラインからの引数の指定をサポートするようになりました。例えば、ms_generate_metabolites.txt の structureFile パラメータは、次のようにコマンドラインで指定することができます。
ADMET_Predictor.exe ms_generate_metabolites.txt -structureFile MyFile.sdf
これにより、ファイルで定義されている他のパラメーターを残したまま、各実行で変更される傾向のあるパラメーターを、コマンドラインで指定することができます。
以下のような不具合が修正されました:
以上
ADMET Predictor® X Linux - October 13, 2020
ADMET Predictor® X Linux - New Feature, October 13, 2020
更新・新機能については、以下にある、9月25日付でリリースされた ADMET Predictor® X (Windows版)のリリースノート: ADMET Predictor® X - September 25, 2020 でご確認ください。
以上
ADMET Predictor® X - September 25, 2020
ADMET Predictor® X - New Feature, September 25, 2020
- Artificial Intelligence-Driven Drug Design (AIDD)
- Transporters Module
- Enhanced Parallelization
- HTPK Module
- 元となる微分方程式を解くエンジン部分のソースコードを改良して高能率化し、速度と安定性を大幅に改善しました。
- 吸収率、バイオアベイラビリティ、Cp-time 曲線の推定において、複数回投与と24時間を超えるの長い時間をサポートするようになりました。
- 半減期、薬物動態学的クリアランス (F x 投与量 / AUC)、well-stirredモデルを使用して得られる血漿クリアランスなどの、PK パラメーターが推定できるようになりました。これらの新しいパラメーターは、%Fa and %Fb" および "Dose Estimation" 計算のいずれについても出力されます
- コマンドラインオプションが追加され、デフォルト以外のパラメータファイル (ACAT.inp、HIA ファイル) の使用と Cp-time プロファイルのエクスポートが可能になりました。
- ADMET Property Models
- 分布容積 (Vd)
- 血液脳関門透過 (BBB_Filter)
- hERG 結合分類 (hERG_Filter)
- hERG pIC50 (hERG_pIC50)
- OATP1B1 阻害分類 (OATP1B1_Inh)
- P-gp 基質分類 (Pgp_Substr)
- P-gp 阻害分類 (Pgp_Inh)
- ADMET Risk
- MedChem Designer
- MedChem Studio Module
- Additional Changes
- メインのスプレッドシートと、pKa Microstates ウィンドウや Atomic Properties ウィンドウなどのいくつかの補助ウィンドウのテキストサイズを大きくするオプションが追加されました。メインアプリケーション設定ダイアログ (File >> Preferences) の Display タブにある Text size を参照してください。
- ユーザー定義属性のセットに関してパレートが最適である化合物を選択するための新しいオプションが追加されました。この方法は、ユーザーマニュアルの AIDD セクションで説明されています。
- Spreadsheet Controls パネルにあるフィルタースライダーの数が3から5に増え、2つの新しい関連メニューオプションが追加されました:
View >> Hide/Unhide >> Clear Control Panel Filters
View >> Hide/Unhide >> Reset Control Panel Filter Ranges
どちらのオプションも範囲をリセットして Unhide を実行しますが、2番目のオプションはコントロールパネルで現在選択されている属性を保持します。
- File >> Preferences >> Display にある Display uncertainty estimates in the spreadsheet オプションを選択すると、Regression Uncertainty の上限と下限がスプレッドシートに表示されるようになりました。関連する属性には、通常、ログ単位である “生の” 不確かさの値が表示されることに注意してください。
- 窒素、リン、硫黄原子がキラル中心として認識されるようになりました。
- 重水素、三重水素原子は、化合物の描画において明示的に表示され、式量属性に反映されます。
- ヒストグラムにおいて、32以上のユニークな値を持つテキストプロパティを扱うことができるようになりました。追加の値は別のページに表示され、チャートツールバーの新しいボタンを使用して移動できます。さらに、数値ヒストグラムの最大棒グラフ数が32に増加しました。
- スプレッドシートから SMILES、Excel、タブ区切りテキストファイルにエクスポートする際に、エクスポートされたプロパティに関連付けられているツールチップを含めることができるようになりました。これは、ADMET、HTPK プロパティを書き出す場合に特に有用です。
- スプレッドシートからエクスポートされた ADMET プロパティの名前は、インストールフォルダー内の “AutoRenameAttributes.txt” という特有のネームマッピングファイルを使用して変更できます。これは、以前のバージョンのソフトウェアアプリケーションに特定の名前が存在する可能性がある問題を解決するために有用です。この機能を使用するには、アプリケーションのメイン設定ダイアログ(File >> Preferences)の Advanced タブで該当するチェックボックスをオンにする必要があります。
- 化合物をVersion 3000フォーマットの SD ファイルにエクスポートできるようになりました。
- 不要なライセンス (要求された特定のプロパティセットの予測に不要なライセンス) は、計算開始の直前にチェックインされるようになりました。以前のバージョンでは、このようなライセンスは計算が完了するまでチェックアウトされたままでした。
- ライセンスステータスダイアログ(Help >> View License Status)で、特定のライセンスを使用しているユーザーを確認できるようになりました。
- “CYP1A2_Clint > CYP3A4_CLint” 形式のエンコードされたクエリがサポートされるようになりました。”AttributeExamples.cqf” ファイルの例を参照してください。
- エンコードされたクエリで、”CYP1A2_Clint Min CYP3A4_Clint” 形式の最小/最大演算がサポートされるようになりました。”AttributeExamples.cqf” ファイルの例を参照してください。
- PLS ファイルフォーマットが拡張され、数値だけでなくテキスト文字列も返すモデルに対応できるようになりました。min 関数、max 関数も追加されました。
- 代謝物予測の出力に基質を含めるオプションでは、Always, Never, Only when the substrate is metabolized の3つのオプションがサポートされるようになりました。このオプションは、ADMET Predictor と MedChem Designer の両方でサポートされています。
- Bug fixes
- HTPKの投与量最適化機能で、統計的(メカニスティックではない)分布容積を指定した場合、 不正確な結果を出していました。
- AP_SIMULATION ライセンスが使用可能であっても、AP_METABOLISM などのライセンスがない場合、HTPK の実行が失敗する可能性がありました。
- MedChem Designer から起動した pKa Microstates ウィンドウにおいて、化合物に非方向性の明示的水素が含まれている場合、誤った構造が表示されていました。
- MedChem Designer から起動したSolubility Profile チャートを右クリックするとクラッシュしました。
- MedChem Designer のスプレッドシートに、いくつかの HTPK プロパティのツールチップがありませんでした。
- "-m DSC" オプションを使用したコマンドライン実行により出力された SD ファイルに、ディスクリプターが含まれていませんでした。
- "-w" ワークフローを使用してコマンドラインを実行すると、誤った双性イオンフォームのイオン化マイクロステートが生成される可能性がありました。
- "-p" オプションを使用したコマンドラインで pH 値を含むフィールド名を指定すると、正しく動作しませんでした。
- スプレッドシート内における類似化合物を検索するためのオプションが、マルチスレッドを使用して実行すると、ハングアップすることがありました。
- いくつかの ADMET モデルにおいて、不確かさの推定値が欠損していました。
今回のリリースでは、プログラム全体で大幅な機能強化が行われています。ここでは、変更の概要について説明しますが、すべての変更の詳細については、ADMET Predictor ユーザーマニュアルの関連セクションを参照してください。
AIDD モジュールを使用すると、ユーザーは一つ以上のシード化合物から開始する反復手順により、複数のターゲットプロパティに対して最適化された候補化合物を生成することができます。化合物は変換ルールを介して変更され、複数のターゲットプロパティに対して評価されます。その結果、1つ以上のターゲットプロパティに対してパレート最適である化合物のライブラリが作成されます。これにより、ユーザーは、各ライブラリの任意の重みを選択せずに最終ライブラリでターゲットプロパティに対して相互にトレードオフできます。合成難易度や ADMET リスクなどのターゲットプロパティを組み込み、範囲外のペナルティを使用することで、ほかの de novo 設計アルゴリズムでよく見られる、問題のある化合物の頻度を減らすことができます。さらに、スキャホールドと任意のフィルター規則を定義する機能は、アルゴリズムがケミカルスペースによる望ましくない領域探索を行うことの防止に役立ちます。ターゲットプロパティとして HTPK プロパティ (%Fa または %Fb) を含めると、結果として得られる化合物ライブラリにおいて、良好な薬物動態特性をターゲットに設定することができます。したがって、この新しいモジュールは、ADMET Predictor の多くの機能を柔軟かつ合理化されたプロトコルに組み合わせて、複数のターゲットプロパティに対して同時に最適化された仮想化合物を迅速に生成します。
臨床的に重要であるトランスポーターに焦点を当てた新しいモジュールです。全 24 種類のモデル (18 種類の新しいモデル) を搭載しています。世界各国の規制当局が発行しているガイダンスで明示されている、9 種類の重要なトランスポーターの基質、阻害剤、Km 予測のほぼ完全なマトリックスをカバーしています:P糖タンパク質 (P-gp)、乳がん耐性タンパク質 (BCRP)、有機アニオン輸送ポリペプチド (OATP1B1, OATP1B3)、有機アニオン (OAT1, OAT3)、有機カチオン (OCT1, OCT2)、胆汁酸塩輸出ポンプ (BSE)。
ADMET Predictor のマルチコア CPU を活用する機能が拡張され、ADMET プロパティ予測と HTPK シミュレーションで使用できるようになりました。以前のバージョンと同様、グラフィカルユーザーインターフェイスの起動時に ADMET Predictor 10.0 は、使用可能なスレッドの総数を決定します。ほとんどのコンピューターにおいて、スレッドは物理コアの数の 2 倍です (4 コアマシンの場合は 8 スレッド)。デフォルトでは使用可能なスレッドの 1 つを除いてすべて計算に使用しますが、この設定は変更可能です。コマンドラインから実行する場合、スレッド数は新しい -N フラグを使用して明示的に設定する必要があります。このフラグを省略すると、単一スレッドのみが計算に使用されることになります。
マルチスレッドを使用して得られる速度向上は、コンピューターのハードウェアと分析される特定のデータセットに依存しています。Simulations Plus 社のテストでは、8 以上のスレッドを使用した場合、実行時間を少なくとも 4 倍または 5 倍短縮できることが示されました。
マルチスレッドをサポートする追加機能には、合成難易度スコアの計算やクエリを使用した外部ファイルのスクリーニングがあります。
大手製薬会社とのコラボレーショにより、HTPK モジュールにいくつかの機能強化が行われました。
ヒトとラットの肝細胞クリアランスを予測するための 2 つのモデル (HEP_hCLint, HEP_rCLint) と、リコンビナント CYP クリアランス の合計を提供するモデル (CYPSum_CLint) が新たに搭載されました。
データの追加により以下のモデルが改善されました。
リスクモデルに "Out-of-scope Factor" を指定する新しいオプションが追加されました。リスクルールが特定の化合物に対して範囲外のモデルを使用し、そのモデルの結果がルールの評価に影響を与える場合、そのルールの重みは "Out-of-scope Factor" で乗算されます。デフォルトでは 0.5 に設定されており、File >> Preferences >> ADMET から変更することができます。通常、ルールの評価によりリスクスコアが増加されますが、範囲外のモデルが結果に影響を与える場合、"+" がルールコードに追加されます。同様に、ルールが範囲外のモデルによってリスクスコアの増加を引き起こすわけではないが、そのルール評価が範囲外のモデルの影響を受ける場合、"-" がルールコードに付加されて出力されます。
ADMET_Risk、関連するリスクモデルは、これらの変更や WDI データセットへの追加キュレーション、様々な ADMET モデル の更新を考慮して再評価され、その結果、ルールで使用されるカットオフの多くが変更されました。
MedChem Designer には、化学構造をスキャフォールドクエリに変換して、AIDD や Combinatorial Transform などの ADMET Predictor の構造デザインで使用できる新しい機能が追加されています。これは、デザイン変更が化合物構造の指定された領域に対してのみ行われるようにするために特に役立ちます。
Combinatorial Transform 機能が強化されました。新しい変換ルールがデフォルトファイル “moleculeTransforms.crf” に追加され、既存のルールはより構造的に特化されています。スキャフォールドクエリを指定するプロセスが簡略化されました。望ましくない類似体をさらに除去するのを助けるために “DrugLikeFilters.cqf” という名前のファイルが提供されています。非生産的な変換経路を終了する新しいオプションは、著しい速度改善をもたらします。
スプレッドシートのヒートマップのカラーリング、Classes タブ内のカラムヒストグラム、R Group Analyzer のスプレッドシートのカラーリングでログスケーリングがサポートされるようになりました。カラースケールを変更するには、Compounds タブのカラムヘッダーを右クリックし、コンテキストメニューから Set Color Scale >> Log を選択します。カラムヒストグラムのログスケーリングは、これらのカラムを追加、変更するときに表示されるオプションダイアログを使用して指定できます。
重要な Bug fixes は以下の通りです。
以上
ADMET Predictor® 9.5 Linux - April 19 , 2019
ADMET Predictor® 9.5 Linux - New Feature, April 19 , 2019
- Structure Sensitivity Analysis
- Regression Uncertainty
- ADMET Modeler
- ウィンドウ下部の統計情報にRMSUメトリックも表示されます。
- リサイズ時に人間工学的に見やすくなるよう、ウィンドウレイアウトが再配置されました。
- MedChem Designer
- ユーザーインターフェイスが、外観と雰囲気がADMET Predictorの似た現代的なものになりました。
- 構造描画を容易になるよう、一般的な官能基のいくつかがテンプレートとして追加されました。
- 現在選択されているツールに関係なく構造の選択と移動をするためのオプションが追加されました。
- 選択されている構造をダブルクリックすることで化合物に修正を加えるダイアログが起動するようになりました。
- ADMET Property Models
- 血液脳関門透過(BBB_Filter)
- ヒト血液-血漿比率(RBP)
- ラット血漿タンパク質結合(rat_fup%)
- ラット肝臓ミクロソーム固有クリアランス(CYP_RLM_Clint)
- Metabolite Prediction
- MedChem Studio Module
- 既存のRテーブルを単純化する化合物サブセットを特定することにより既存クラスに新しいサブクラスを加える機能が、Classesタブに加わりました。この機能では、R TablesタブにあるR Group Subsets機能と同じアルゴリズムが使われますが、同定された各化合物サブセットについて新しいクラスを生成します。新たに生成されたクラスのそれぞれで、新しいRテーブルが自動的に生成され、このRテーブルは元のRテーブルより少ないR基が含まれることになります。そのため、クラスメンバーの構造的類似度が高くなり、その後のSAR解析を容易にします。
- クラス生成のFrameworks法にConsolidate Classesと呼ばれるオプションが加わりました。このオプションを用いると、より大きなスキャフォールドを持つクラスがより小さなスキャフォールドを持つクラスに統合され、生成されるクラスの総数を大幅に削減されます。
- 最近加わったextended-connectivity fingerprint(ECFP)キーを活用する機能がいくつかあります。これらには、クラス間の類似性計算、フィンガープリントによるクラス生成、類似スキャフォールドによるクラス整理などがあります。
- R TableタブのR Group Subsetsダイアログから直接R Group Analyzer(RGA)を起動することができるようになりました。起動後、RGAは、関連する置換基マトリックスを見るための「Rn x Rn」ページを直ちに表示します。
- R Group Analyzer の “Rn x Rm” および “Rn x Rn”のページで、ファミリーをナビデートすることで左上ウィンドウにあるスキャフォールドを更新するようになりました。スキャフォールドは、そのファミリー内のすべての化合物によって共有されるR基を明示的に表示するようになりました。
- Additional Changes
- Pipeline Pilot および KNIME のワークフローが簡素化され現代的になりました。これらの改良は外部コンサルタントの共同作業で行われ、今後のリリースでの機能追加のための基礎となります。
- インストールには、毒性に関する構造アラートを持つ2つの新たなファイルが含まれています。ReactiveMetabolites.cqfには反応性代謝産物に関するアラートが、ToxAlerts.cqfにはより一般的な毒性アラートが含まれています。これらのファイルは、メインのADMET Predictorスプレッドシートでの化合物へのスコアを割り付けや、新たに加わったStructure Sensitivityウィンドウでの個々の化合物へのアラートの視覚化に使用することができます。
- ADMETプロパティを予測するたびに、ユーザー定義属性を自動的に計算する新機能が加わりました。通常、これらの属性は組み込みのADMETプロパティに基づいた式であり、例として、脂溶性効率やCYPクリアランスの合計などがあります。属性定義はAutoADMETAttributes.cqfというファイルに含まれている必要があり、このファイルはローカルアプリケーションデータフォルダーに置かれていなければなりません。AttributeExamples.cqfと呼ばれる新しいファイルはいくつかの有用な属性の例を提供します。
- 新しいプロパティが、Atomic Propertiesウィンドウに表示されます。「ALL_CYP_CLint of metabolism」は、アイソフォーム1A2、2C9、2C19、2D6、3A4の予測されたCYPクリアランスの値の合計を、「AOX_sites of metabolism」はAOX代謝の予測サイトを、「pK50 values」はイオン化原子のpK50の値を、それぞれ示しています。
- ADMET PredictorスプレッドシートからのExcelエクスポートにヒートマップカラムのカラーリングが含まれるようになりました。
- 塩基性および酸性のpKa値をスプレッドシートに加える機能が、2次の塩基酸pKa値を含むよう拡張されました。この機能には、pKaの決定時にS+Mixed_pKaを考慮するオプションもあります。
- Generalタブに新たに加わった設定では、スプレッドシード上でのダブルクリック時の動作を変更することができるようになり、MedChem Designer.が起動される代わりにCompound Propertiesウィンドウを表示する新しいオプションがあります。
- Bug fixes
- ファイルから式をロードすると属性名が切り捨てられることがありました。
- 一部の英語版以外のWindows で、MedChem DesignerのOSR機能がクラッシュすることがありました。
- BCS/DCS Explorerウィンドウで、Class境界を修正することができませんでした。
- PKパラメーター感度分析(PSA)の機能がラット種について正しくない結果を与えていました。
- いくつかのアジア系のWindowsでダイアログテキストが正しく表示しない場合がありました。
- モデル式の構築に用いられるダイアログが、コメントを含んだCQFファイルをうまくロードできませんでした。
- SMARTS パーサーは、誤って'A'と'a'の原子プリミティブに対し角カッコで囲う必要がありました("aaaa"を"[a][a][a][a]"とする必要がありました)。
- MedChem Designer で、シングルクエリ原子をコピーペーストすると、いくつかのクエリプロパティが失われていました。
- スプレッドシートに非表示の行が含まれていると、Find Tautomer Duplicates 機能 が失敗することがありました。このため、メインスプレッドシートに空行が含まれることがありました。
- R Group Analyzer 機能で、特定のクラススキャフォールドに対して誤ってMarkushであるとラベルすることがありました。
- モデル構築中にPerformance Plot ウィンドウ内にDELTAモデルを表示すると、Modelerがクラッシュすることがありました。
- 正しくないKohonenマップファイルを指定して新しいKohoneマップを生成させるオプションを選ぶことによって Reuse Kohohen map がエラーを発生したとき、Modelerがクラッシュすることがありました。
Windows 32-bit版リリース: May 13、Linux版リリース: May 14
今回のリリースでは、MedChem Studio モジュールやADMET Modeler モジュールのみならず HTPK Simulation モジュールへの大幅な機能強化が加えられています。主要なクリアランスメカニズムを予測するためにいくつかの新しいモデルが追加されています。さらに、ユーザーインターフェイスの改良と多くのバグフィックスが行われています。
重要事項
ADMET Predictor 9.5 がFlexeraライセンスサーバーと通信するためには、Simulations Plus ベンダーデーモン(simplus.exe)の最新バージョンをライセンスサーバーにインストールする必要があります。この新しいデーモンは、ADMET Predictor 9.5 インストールパッケージに付属しています(インストーラー内の Vendor Daemon フォルダー)。以下の「ベンダーデーモンの置き換えについて」を参照してください。
初めてADMET Predictor 9.5を使用する前にこれらの作業を行うよう、ライセンス管理者に相談してください。
新たに加わったStructure Sensitivity Analysis(構造感度分析:SSA)ウィンドウは、ある予測プロパティへの原子の寄与をインタラクティブに視覚化します。例えば、リード化合物の、どのフラグメントが予測毒性に最も寄与するのかを調べることが可能になります。この機能は、既存の Descriptor Sensitivity Analysis(DSA)ウィンドウを補完するものであり、化学的に直観で理解できる方法で局所的な原子の感度情報を提供します。現在、21のモデルをこのウィンドウで表示することが可能であり、ユーザー自身のモデルを構築することもできます。SSAウィンドウは、ADMET Predictor、MedChem Designerのどちらからでも呼び出すことが可能です。
多くの回帰モデル予測に、各予測の予測誤差期待標準偏差を示す不確実性評価を伴うようになりました。これらの評価は、組み込みのADMET PredictorモデルおよびADMET Modelerを用いて構築されたユーザーモデルのどちらについても提供され、すでにクラス分類モデルで提供されている信頼性評価を補完するものです。
回帰モデルのパフォーマンスプロットに、予測の不確実性評価に対応するエラーバーを表示するオプションが搭載されました。Model Editorウィンドウでは、新たに、エクスポートとインポートのオプションが提供され、ユーザー組織内でのユーザーモデルの共有を容易にします。Model Performance Gridには、新たな計量、RMSUが加えられ、回帰モデルの根平均二乗不確実性を表示します。ModelerおよびPerformance Plotウィンドウは、より小さなサイズに変更することが可能になりました。
回帰不確実性モデルの解析を容易にする、新たなプロットタイプが加わりました。これは、分類信頼モデルのConfidence Analysis プロットに匹敵するものです。これらには、Squared ErrorとEnsemble Standard Deviationの累積分布プロット、同量Quantile - Quantile(Q-Q)プロット、Normalized ErrorのQ-Qプロット(観測モデル誤差を不確実性推定値で割ったもの)が含まれます。
その他のパフォーマンスプロットへの変更点として以下があります:
MedChem DesignerにADMET Predictorからのいくつかの予測と表示の機能が加わりました。これらには、pKa Microstates ウィンドウやAtomic Properties ウィンドウ、logD と溶解度対pH曲線、%F/%Fb予測やCp-time 曲線などのHPTK機能などがあります。
その他に重要な変更点として:
薬理学的に関連のあるトランスポーターについて新たに3つのモデル:乳癌耐性タンパク質(BCRP; substrate/nonsubstrate)、 有機カチオントランスポーター 2 (OCT2; inhibition) 、胆汁酸塩輸送ポンプ(BSEP; inhibition)が加わりました。また、日本のNIHS(国立医薬品食品衛生研究所)からのデータを用いて構築された、新しいAmes変異原性モデルがあります。また、アルデヒド酸化酵素(AOX)基質分類モデル、AOX代謝の可能性がある原子サイトを予測するモデルがあります。
新しいデータの追加により、以下のモデルが改良されました。
ADMET Predictor および MedChem Designer に、CYP酵素に加え、AOX、UGT、エステラーゼの酵素が代謝産物予測に加わりました。予測では、利用可能であれば、既存の基質モデルとサイトモデルを利用します。例えば、UGT代謝物予測では、既存のアイソファーム特異的なUGT基質モデルを、また、AOX代謝産物予測では、新規AOX基質モデルとサイトモデルを取り入れます。また、予測では、関連する代謝変換の文献から得られた例に由来するエキスパートルールも利用されています。これは、予測される代謝産物が、観測される可能性が最も高い代謝産物に限定されることを確実にする手助けになります。
以下の重要なバグに対応しました:
以上
ADMET Predictor® 9.5 - April 19 , 2019
ADMET Predictor® 9.5 - New Feature, April 19 , 2019
- Structure Sensitivity Analysis
- Regression Uncertainty
- ADMET Modeler
- ウィンドウ下部の統計情報にRMSUメトリックも表示されます。
- リサイズ時に人間工学的に見やすくなるよう、ウィンドウレイアウトが再配置されました。
- MedChem Designer
- ユーザーインターフェイスが、外観と雰囲気がADMET Predictorの似た現代的なものになりました。
- 構造描画を容易になるよう、一般的な官能基のいくつかがテンプレートとして追加されました。
- 現在選択されているツールに関係なく構造の選択と移動をするためのオプションが追加されました。
- 選択されている構造をダブルクリックすることで化合物に修正を加えるダイアログが起動するようになりました。
- ADMET Property Models
- 血液脳関門透過(BBB_Filter)
- ヒト血液-血漿比率(RBP)
- ラット血漿タンパク質結合(rat_fup%)
- ラット肝臓ミクロソーム固有クリアランス(CYP_RLM_Clint)
- Metabolite Prediction
- MedChem Studio Module
- 既存のRテーブルを単純化する化合物サブセットを特定することにより既存クラスに新しいサブクラスを加える機能が、Classesタブに加わりました。この機能では、R TablesタブにあるR Group Subsets機能と同じアルゴリズムが使われますが、同定された各化合物サブセットについて新しいクラスを生成します。新たに生成されたクラスのそれぞれで、新しいRテーブルが自動的に生成され、このRテーブルは元のRテーブルより少ないR基が含まれることになります。そのため、クラスメンバーの構造的類似度が高くなり、その後のSAR解析を容易にします。
- クラス生成のFrameworks法にConsolidate Classesと呼ばれるオプションが加わりました。このオプションを用いると、より大きなスキャフォールドを持つクラスがより小さなスキャフォールドを持つクラスに統合され、生成されるクラスの総数を大幅に削減されます。
- 最近加わったextended-connectivity fingerprint(ECFP)キーを活用する機能がいくつかあります。これらには、クラス間の類似性計算、フィンガープリントによるクラス生成、類似スキャフォールドによるクラス整理などがあります。
- R TableタブのR Group Subsetsダイアログから直接R Group Analyzer(RGA)を起動することができるようになりました。起動後、RGAは、関連する置換基マトリックスを見るための「Rn x Rn」ページを直ちに表示します。
- R Group Analyzer の “Rn x Rm” および “Rn x Rn”のページで、ファミリーをナビデートすることで左上ウィンドウにあるスキャフォールドを更新するようになりました。スキャフォールドは、そのファミリー内のすべての化合物によって共有されるR基を明示的に表示するようになりました。
- Additional Changes
- Pipeline Pilot および KNIME のワークフローが簡素化され現代的になりました。これらの改良は外部コンサルタントの共同作業で行われ、今後のリリースでの機能追加のための基礎となります。
- インストールには、毒性に関する構造アラートを持つ2つの新たなファイルが含まれています。ReactiveMetabolites.cqfには反応性代謝産物に関するアラートが、ToxAlerts.cqfにはより一般的な毒性アラートが含まれています。これらのファイルは、メインのADMET Predictorスプレッドシートでの化合物へのスコアを割り付けや、新たに加わったStructure Sensitivityウィンドウでの個々の化合物へのアラートの視覚化に使用することができます。
- ADMETプロパティを予測するたびに、ユーザー定義属性を自動的に計算する新機能が加わりました。通常、これらの属性は組み込みのADMETプロパティに基づいた式であり、例として、脂溶性効率やCYPクリアランスの合計などがあります。属性定義はAutoADMETAttributes.cqfというファイルに含まれている必要があり、このファイルはローカルアプリケーションデータフォルダーに置かれていなければなりません。AttributeExamples.cqfと呼ばれる新しいファイルはいくつかの有用な属性の例を提供します。
- 新しいプロパティが、Atomic Propertiesウィンドウに表示されます。「ALL_CYP_CLint of metabolism」は、アイソフォーム1A2、2C9、2C19、2D6、3A4の予測されたCYPクリアランスの値の合計を、「AOX_sites of metabolism」はAOX代謝の予測サイトを、「pK50 values」はイオン化原子のpK50の値を、それぞれ示しています。
- ADMET PredictorスプレッドシートからのExcelエクスポートにヒートマップカラムのカラーリングが含まれるようになりました。
- 塩基性および酸性のpKa値をスプレッドシートに加える機能が、2次の塩基酸pKa値を含むよう拡張されました。この機能には、pKaの決定時にS+Mixed_pKaを考慮するオプションもあります。
- Generalタブに新たに加わった設定では、スプレッドシード上でのダブルクリック時の動作を変更することができるようになり、MedChem Designer.が起動される代わりにCompound Propertiesウィンドウを表示する新しいオプションがあります。
- Bug fixes
- ファイルから式をロードすると属性名が切り捨てられることがありました。
- 一部の英語版以外のWindows で、MedChem DesignerのOSR機能がクラッシュすることがありました。
- BCS/DCS Explorerウィンドウで、Class境界を修正することができませんでした。
- PKパラメーター感度分析(PSA)の機能がラット種について正しくない結果を与えていました。
- いくつかのアジア系のWindowsでダイアログテキストが正しく表示しない場合がありました。
- モデル式の構築に用いられるダイアログが、コメントを含んだCQFファイルをうまくロードできませんでした。
- SMARTS パーサーは、誤って'A'と'a'の原子プリミティブに対し角カッコで囲う必要がありました("aaaa"を"[a][a][a][a]"とする必要がありました)。
- MedChem Designer で、シングルクエリ原子をコピーペーストすると、いくつかのクエリプロパティが失われていました。
- スプレッドシートに非表示の行が含まれていると、Find Tautomer Duplicates 機能 が失敗することがありました。このため、メインスプレッドシートに空行が含まれることがありました。
- R Group Analyzer 機能で、特定のクラススキャフォールドに対して誤ってMarkushであるとラベルすることがありました。
- モデル構築中にPerformance Plot ウィンドウ内にDELTAモデルを表示すると、Modelerがクラッシュすることがありました。
- 正しくないKohonenマップファイルを指定して新しいKohoneマップを生成させるオプションを選ぶことによって Reuse Kohohen map がエラーを発生したとき、Modelerがクラッシュすることがありました。
Windows 32-bit版リリース: May 13、Linux版リリース: May 14
今回のリリースでは、MedChem Studio モジュールやADMET Modeler モジュールのみならず HTPK Simulation モジュールへの大幅な機能強化が加えられています。主要なクリアランスメカニズムを予測するためにいくつかの新しいモデルが追加されています。さらに、ユーザーインターフェイスの改良と多くのバグフィックスが行われています。
重要事項
ADMET Predictor 9.5 がFlexeraライセンスサーバーと通信するためには、Simulations Plus ベンダーデーモン(simplus.exe)の最新バージョンをライセンスサーバーにインストールする必要があります。この新しいデーモンは、ADMET Predictor 9.5 インストールパッケージに付属しています(インストーラー内の Vendor Daemon フォルダー)。以下の「ベンダーデーモンの置き換えについて」を参照してください。
初めてADMET Predictor 9.5を使用する前にこれらの作業を行うよう、ライセンス管理者に相談してください。
新たに加わったStructure Sensitivity Analysis(構造感度分析:SSA)ウィンドウは、ある予測プロパティへの原子の寄与をインタラクティブに視覚化します。例えば、リード化合物の、どのフラグメントが予測毒性に最も寄与するのかを調べることが可能になります。この機能は、既存の Descriptor Sensitivity Analysis(DSA)ウィンドウを補完するものであり、化学的に直観で理解できる方法で局所的な原子の感度情報を提供します。現在、21のモデルをこのウィンドウで表示することが可能であり、ユーザー自身のモデルを構築することもできます。SSAウィンドウは、ADMET Predictor、MedChem Designerのどちらからでも呼び出すことが可能です。
多くの回帰モデル予測に、各予測の予測誤差期待標準偏差を示す不確実性評価を伴うようになりました。これらの評価は、組み込みのADMET PredictorモデルおよびADMET Modelerを用いて構築されたユーザーモデルのどちらについても提供され、すでにクラス分類モデルで提供されている信頼性評価を補完するものです。
回帰モデルのパフォーマンスプロットに、予測の不確実性評価に対応するエラーバーを表示するオプションが搭載されました。Model Editorウィンドウでは、新たに、エクスポートとインポートのオプションが提供され、ユーザー組織内でのユーザーモデルの共有を容易にします。Model Performance Gridには、新たな計量、RMSUが加えられ、回帰モデルの根平均二乗不確実性を表示します。ModelerおよびPerformance Plotウィンドウは、より小さなサイズに変更することが可能になりました。
回帰不確実性モデルの解析を容易にする、新たなプロットタイプが加わりました。これは、分類信頼モデルのConfidence Analysis プロットに匹敵するものです。これらには、Squared ErrorとEnsemble Standard Deviationの累積分布プロット、同量Quantile - Quantile(Q-Q)プロット、Normalized ErrorのQ-Qプロット(観測モデル誤差を不確実性推定値で割ったもの)が含まれます。
その他のパフォーマンスプロットへの変更点として以下があります:
MedChem DesignerにADMET Predictorからのいくつかの予測と表示の機能が加わりました。これらには、pKa Microstates ウィンドウやAtomic Properties ウィンドウ、logD と溶解度対pH曲線、%F/%Fb予測やCp-time 曲線などのHPTK機能などがあります。
その他に重要な変更点として:
薬理学的に関連のあるトランスポーターについて新たに3つのモデル:乳癌耐性タンパク質(BCRP; substrate/nonsubstrate)、 有機カチオントランスポーター 2 (OCT2; inhibition) 、胆汁酸塩輸送ポンプ(BSEP; inhibition)が加わりました。また、日本のNIHS(国立医薬品食品衛生研究所)からのデータを用いて構築された、新しいAmes変異原性モデルがあります。また、アルデヒド酸化酵素(AOX)基質分類モデル、AOX代謝の可能性がある原子サイトを予測するモデルがあります。
新しいデータの追加により、以下のモデルが改良されました。
ADMET Predictor および MedChem Designer に、CYP酵素に加え、AOX、UGT、エステラーゼの酵素が代謝産物予測に加わりました。予測では、利用可能であれば、既存の基質モデルとサイトモデルを利用します。例えば、UGT代謝物予測では、既存のアイソファーム特異的なUGT基質モデルを、また、AOX代謝産物予測では、新規AOX基質モデルとサイトモデルを取り入れます。また、予測では、関連する代謝変換の文献から得られた例に由来するエキスパートルールも利用されています。これは、予測される代謝産物が、観測される可能性が最も高い代謝産物に限定されることを確実にする手助けになります。
以下の重要なバグに対応しました:
以上
ADMET Predictor® 9.0 Linux - Aug 8, 2018
ADMET Predictor® 9.0 Linux - New Feature, Aug 8, 2018
- HTPK Simulation モジュール
- インターフェイスとインフラストラクチャの変更
- 混同行列は、3つ以上のカテゴリを持つ属性に対しても機能するようになりました。
- 計算したフィンガープリントを用いたクラス生成を行うことができるようになりました。
- 互変異性体を標準化するための規則が改善されました。
- Compound タブからクラスを生成する際に、非表示化合物が除外されるようになりました。
- 化合物属性をコピーするための新しい右クリックメニューオプションが追加されました。
- クラス分類システム
- ADMET Modeler
- 2項分類モデルの Performance Plot 表示が、2つのカラースキームのいずれかを用いて、信頼値を色分けできるようになりました。
- 選択したポイントの信頼値が、その観測値と予測値と共に、ANNE2項分類モデルの Performance Plot ウィンドウに表示されるようになりました。
- 分類モデルの Performance Plot ウィンドウ内の点の位置はこれまでランダムでしたが、半規則的なグリッドに沿って整理されるようになり、ポイントが重なる可能性が低減されました。
- 回帰モデルの Performance Plot の傾向線は、現在表示されているポイント(train、test、またはその両方)に基づいて表示されるようになりました。
- トレーニングセットの統計情報が、Performance Plot に表示されるようになりました(All および Test と併せて)。
- Performance Plot の選択ポイントを示していた緑色の円が、黒い十字線に変更されました。
- 平均化法に加え、投票法についても、ANNE2項モデルのクラス荷重の使用がサポートされるようになりました。
- モデルの補助因子(Auxiliary Factor)のプレフィックスとして、乗算(“*”またはプレフィックス無し)や否定(“~”)だけではなく、加算("+")、減算(" - ")、除算( "/")も指定ができるようになりました。この機能は、DELTA Model をエクスポートするときに使用されます。
- ADMET Property モジュール
- 予測信頼度の推定値を改善するため、ほとんどの分類モデルが、分割ベータ二項分布を考慮して再構築されました。AMES変異原性モデルについては、バージョン8.5で再構築されているため、本バージョンでの再構築を必要としませんでした。
- 新しいデータの追加によって、ヒト血漿タンパク質結合モデル(hum_fup%)と全身HLMクリアランスモデル(CYP_HLM_CLint)は、大幅に改善されました。
- バグフィクス
- コンピューターの「地域」設定により、デフォルトでは「カンマ」である小数点記号を、明示的に「ピリオド」を指定して変更しようとした場合に生じていた、Modelerの問題を修正しました。(日本の場合は関連はありません)
- Modeler によって書き込まれる "dat"ファイルは、コンピューターの「地域」設定とは無関係に、小数点記号として常にピリオドが使用されるようになりました。
- プロットが log 領域に表示されたときの、Performance Plot ウィンドウでのポイント選択のバグをフィックスしました。
- Modeler ログファイルにおいて、検証統計が報告されない場合は、パフォーマンス統計のセクションから「verify」の項目が除外されるようになりました。
- Add new model ダイアログウィンドウを用いて Risk モデルを追加するときに、Insert model after コンボボックスで指定した場所にそのモデルが配置されるようになりました。
今回のリリースでは、MedChem Studio モジュールやADMET Modeler モジュールのみならず HTPK Simulation モジュールへの大幅な機能強化が加えられています。
主要なクリアランスメカニズムを予測するためにいくつかの新しいモデルが追加されています。さらに、ユーザーインターフェイスの改良と多くのバグフィックスが行われています。
ADMET Predictor 8.5 で導入されたHTPK(high-throughput pharmacokinetic)Simulation モジュールは、肝臓と腎臓のクリアランスで強化された単一中央コンパートメントに関連する、GastroPlus™ で使用されている基本ACAT™ 消化管吸収シミュレーションの手法を用いて消化管吸収率(%Fa)及び相対的バイオアベイラビリティ(%Fb)を推定します。バージョン9.0では、薬物動態パラメーター Cmax、Tmax、AUC の推量が追加されました。これらは、%Fa や %Fb の計算時に出力されます。
化合物の血漿中濃度を時間の関数として表示する機能が新たに追加されました。これらの濃度曲線は、GastroPlusによるコンパートメントシミュレーションから得られる曲線と定量的に非常によく一致しています。
化合物の溶解度と透過性の変化に対する %Fa、%Fb、あるいは他のPKパラメーターの感度を評価するための新機能も追加されました。GastroPlus™ に搭載されている同様のパラメーター感度分析(PSA)機能と同じく、これにより、最適な暴露量に達するためにこれら2つの物理化学的特性のどちらを改善する必要があるかを評価することができます。
MedChem Studio™ モジュールには、キーの生成と視覚化のための新たな機能が追加され、これらのキーは、利用可能な手法の1つとしてよく用いられている Extended-Connectivity Fingerprints(ECFP)を含むサブストラクチャベースのディスクリプターの特別なクラスとなります。
これら及び他のタイプのキーは、ADMET Predictor 内での様々な用途を持ち、SARの発見やプロパティに関する構造アラート(例えば、アッセイ干渉、反応性代謝物、急性毒性)の視覚化などに使われます。ユーザーは化合物プロパティと最も関連性の高いキーを簡単に識別することができるので、SARをより視覚的に解釈可能にするのに役立ちます。
logDと溶解度を pHの関数として表示するためのグラフ表示が新たに追加されました。この機能は、同社のソフトウェア GastroPlus™ では以前から利用可能であったものです。
他の大きな変更点として以下があります:
独自の分子荷電モデルと、Varmaらのデータをベースにした新しいMDCK-LE(MDCK-limited efflux)透過性分類モデルを使用した、拡張クリアランス分類システム(Extended Clearance Classification System:ECCS)が実装されました。代謝、腎臓排泄、肝臓摂取によるクリアランスについて3つの二項分類モデルとともに、これら3つの経路のうちのどれが最も支配的なクリアランスである可能性が高いかを予測するための3項ANNEモデルが追加されました。マニュアルのADMET Properties の章に、Pharmacokinetic Properties に関する新しいセクションが追加され、異なるクリアランスモデル間の相互作用について説明しています。
生物薬剤学分類システム(BCS)および開発可能性分類システム(DCS)に準じて、化合物がどのように分類されるかを示すグラフィック表示が可能になりました。このインターフェースは非常に柔軟な設定が可能であり、化合物の開発を成功に導くために化合物の投与量、溶解度、透過性がどのように役割を果たすかを対話的に調べる便利なツールです。
ニューラルネットワークアンサンブル(ANNE)を使用してマルチクラス(3つ以上)分類モデルの構築が可能になりました。これまでは、サポートベクターマシン(SVM)モデルを使用してのみ可能だったものです。
Modeler の Variable Selection ページにあるオプションの ”Reference Variable” を導入することにより、DELTA Models を構築するためのワークフローの大幅な簡素化と効率化が図られました。詳しくはマニュアルを参照してください。
他の重要な変更点として以下があります:
重要なバグフィクスについて以下に記載しています。
以上
ADMET Predictor® 9.0 - June 22, 2018
ADMET Predictor® 9.0 - New Feature, June 22, 2018
- HTPK Simulation モジュール
- インターフェイスとインフラストラクチャの変更
- 混同行列は、3つ以上のカテゴリを持つ属性に対しても機能するようになりました。
- 計算したフィンガープリントを用いたクラス生成を行うことができるようになりました。
- 互変異性体を標準化するための規則が改善されました。
- Compound タブからクラスを生成する際に、非表示化合物が除外されるようになりました。
- 化合物属性をコピーするための新しい右クリックメニューオプションが追加されました。
- クラス分類システム
- ADMET Modeler
- 2項分類モデルの Performance Plot 表示が、2つのカラースキームのいずれかを用いて、信頼値を色分けできるようになりました。
- 選択したポイントの信頼値が、その観測値と予測値と共に、ANNE2項分類モデルの Performance Plot ウィンドウに表示されるようになりました。
- 分類モデルの Performance Plot ウィンドウ内の点の位置はこれまでランダムでしたが、半規則的なグリッドに沿って整理されるようになり、ポイントが重なる可能性が低減されました。
- 回帰モデルの Performance Plot の傾向線は、現在表示されているポイント(train、test、またはその両方)に基づいて表示されるようになりました。
- トレーニングセットの統計情報が、Performance Plot に表示されるようになりました(All および Test と併せて)。
- Performance Plot の選択ポイントを示していた緑色の円が、黒い十字線に変更されました。
- 平均化法に加え、投票法についても、ANNE2項モデルのクラス荷重の使用がサポートされるようになりました。
- モデルの補助因子(Auxiliary Factor)のプレフィックスとして、乗算(“*”またはプレフィックス無し)や否定(“~”)だけではなく、加算("+")、減算(" - ")、除算( "/")も指定ができるようになりました。この機能は、DELTA Model をエクスポートするときに使用されます。
- ADMET Property モジュール
- 予測信頼度の推定値を改善するため、ほとんどの分類モデルが、分割ベータ二項分布を考慮して再構築されました。AMES変異原性モデルについては、バージョン8.5で再構築されているため、本バージョンでの再構築を必要としませんでした。
- 新しいデータの追加によって、ヒト血漿タンパク質結合モデル(hum_fup%)と全身HLMクリアランスモデル(CYP_HLM_CLint)は、大幅に改善されました。
- バグフィクス
- コンピューターの「地域」設定により、デフォルトでは「カンマ」である小数点記号を、明示的に「ピリオド」を指定して変更しようとした場合に生じていた、Modelerの問題を修正しました。(日本の場合は関連はありません)
- Modeler によって書き込まれる "dat"ファイルは、コンピューターの「地域」設定とは無関係に、小数点記号として常にピリオドが使用されるようになりました。
- プロットが log 領域に表示されたときの、Performance Plot ウィンドウでのポイント選択のバグをフィックスしました。
- Modeler ログファイルにおいて、検証統計が報告されない場合は、パフォーマンス統計のセクションから「verify」の項目が除外されるようになりました。
- Add new model ダイアログウィンドウを用いて Risk モデルを追加するときに、Insert model after コンボボックスで指定した場所にそのモデルが配置されるようになりました。
今回のリリースでは、MedChem Studio モジュールやADMET Modeler モジュールのみならず HTPK Simulation モジュールへの大幅な機能強化が加えられています。
主要なクリアランスメカニズムを予測するためにいくつかの新しいモデルが追加されています。さらに、ユーザーインターフェイスの改良と多くのバグフィックスが行われています。
ADMET Predictor 8.5 で導入されたHTPK(high-throughput pharmacokinetic)Simulation モジュールは、肝臓と腎臓のクリアランスで強化された単一中央コンパートメントに関連する、GastroPlus™ で使用されている基本ACAT™ 消化管吸収シミュレーションの手法を用いて消化管吸収率(%Fa)及び相対的バイオアベイラビリティ(%Fb)を推定します。バージョン9.0では、薬物動態パラメーター Cmax、Tmax、AUC の推量が追加されました。これらは、%Fa や %Fb の計算時に出力されます。
化合物の血漿中濃度を時間の関数として表示する機能が新たに追加されました。これらの濃度曲線は、GastroPlusによるコンパートメントシミュレーションから得られる曲線と定量的に非常によく一致しています。
化合物の溶解度と透過性の変化に対する %Fa、%Fb、あるいは他のPKパラメーターの感度を評価するための新機能も追加されました。GastroPlus™ に搭載されている同様のパラメーター感度分析(PSA)機能と同じく、これにより、最適な暴露量に達するためにこれら2つの物理化学的特性のどちらを改善する必要があるかを評価することができます。
MedChem Studio™ モジュールには、キーの生成と視覚化のための新たな機能が追加
され、これらのキーは、利用可能な手法の1つとしてよく用いられている Extended-Connectivity Fingerprints(ECFP)を含むサブストラクチャベースのディスクリプターの特別
なクラスとなります。
これら及び他のタイプのキーは、ADMET Predictor 内での様々な用途を持ち、SARの発見やプロパティに関する構造アラート(例えば、アッセイ干渉、反応性代謝物、急性毒性)の視覚化などに使われます。ユーザーは化合物プロパティと最も関連性の高いキーを簡単に識別することができるので、SARをより視覚的に解釈可能にするのに役立ちます。
logDと溶解度を pHの関数として表示するためのグラフ表示が新たに追加されました。この機能は、同社のソフトウェア GastroPlus™ では以前から利用可能であったものです。
他の大きな変更点として以下があります:
独自の分子荷電モデルと、Varmaらのデータをベースにした新しいMDCK-LE(MDCK-limited efflux)透過性分類モデルを使用した、拡張クリアランス分類システム(Extended Clearance Classification System:ECCS)が実装されました。代謝、腎臓排泄、肝臓摂取によるクリアランスについて3つの二項分類モデルとともに、これら3つの経路のうちのどれが最も支配的なクリアランスである可能性が高いかを予測するための3項ANNEモデルが追加されました。マニュアルのADMET Properties の章に、Pharmacokinetic Properties に関する新しいセクションが追加され、異なるクリアランスモデル間の相互作用について説明しています。
生物薬剤学分類システム(BCS)および開発可能性分類システム(DCS)に準じて、化合物がどのように分類されるかを示すグラフィック表示が可能になりました。このインターフェースは非常に柔軟な設定が可能であり、化合物の開発を成功に導くために化合物の投与量、溶解度、透過性がどのように役割を果たすかを対話的に調べる便利なツールです。
ニューラルネットワークアンサンブル(ANNE)を使用してマルチクラス(3つ以上)分類モデルの構築が可能になりました。これまでは、サポートベクターマシン(SVM)モデルを使用してのみ可能だったものです。
Modeler の Variable Selection ページにあるオプションの ”Reference Variable” を導入することにより、DELTA Models を構築するためのワークフローの大幅な簡素化と効率化が図られました。詳しくはマニュアルを参照してください。
他の重要な変更点として以下があります:
重要なバグフィクスについて以下に記載しています。
以上
ADMET Predictor® 8.5 - November 30, 2017
ADMET Predictor® 8.5 - New Feature, November 30, 2017
- HTPK Simulation Module
- Interface & Infrastructure Changes
- ヘテロ原子を原子タイプで色付けすることができるようになりました。デフォルトでは一般的な表現(Nは青、Oは赤など)が用いられていますが、ユーザーによるカスタマイズも可能です。
- データを読み込まずにADMET Modelerを起動することができるようになりました。これは、以前に保存したModelerプロジェクトを開きたい場合に便利です。
- ADMET Modelerで保存された *.datファイルを直接開くことが可能となり、そこに含まれる化学構造とモデリングディスクリプターを利用することができるようになりました。
- ADMET Modelerの *.somファイルから属性をインポートすることが可能になりました。このファイルには、どの化合物がトレーニングセットあるいはテストセットに含まれていたかに関する情報が含まれています。
- 「混同行列(confusion matrix)」タイプのチャートが新たに利用可能になりました。このチャートは、ADMET Modelerの分類モデルに対するパフォーマンスプロットと同じく、真陽性、偽陽性などを示しています。
- すでに生成されている分子および原子ディスクリプターは、新たなADMET予測が要求されても再計算を行わずに、再利用されるようになりました。これにより、特に、多くのイオン性基を持つ化合物がある場合は、時間を大幅に節約することができます。
- ADMETプロパティ計算をキャンセルした場合、計算が完了している行の値はすべて返されるようになりました。これにより、部分的な結果を取得して保存し、後で残りの行の計算を実行するということが可能になります。
- スプレッドシートで、信頼値を非表示にすることができるようになりました。これは、Change Settings の Display タブに新たに追加された “Display confidence scores in the spreadsheet.” で設定できます。
- 特に、MedChemモジュールの機能において、大きなデータセット(N>10000)がより迅速に処理されるようになりました。
- スプレッドシート行の非表示と再表示がUndoとRedoの対象となる操作になりました。
- pKaマイクロステートウィンドウを画像ファイル(例:*.png)として保存することが可能になりました。
- MedChem Studio Module
- MedChem Designer
- ADMET Modeler
- モデルの変換タイプに“Antilogit”が追加されました。これは、0と1の間の端数で表されるような指標のモデルを構築する場合に有用です。
- 既存のモデルで使われているディスクリプターセットと全く同じものから新しいモデルを(再)構築するためのImport Architectureコマンドが追加されました。
- Performance GridにSave Modelコマンドに追加されました。Performance Gridのモデルをすべて保存するのではなく、特定のモデルを右クリックして主要なサポートファイルとともに保存するコマンドです。
- 層化抽出法アルゴリズムが改良されました。
- パフォーマンス表示(Predicted vs Observed)ウィンドウにSync Selectionオプションが追加され、ウィンドウ内で一つのポイントを選択すると、パフォーマンスをプロットしているウィンドウのすべてで、それに対応するポイントが同時に選択されるようになりました。
- 分類モデルの混合行列型パフォーマンスプロットが、ランダムシードを変更しない限り、グリッドの全プロットの相対位置が常に同じになるように変更されました。
- ModelerからPredictorにモデルをエクスポートするときに、Model Editor内でのそのモデルの位置を指定できるようになり、これによって、スプレッドシート内での位置も制御できるようになりました。
- Model Editor内での位置は、Edit Modelダイアログを介すか、単にModel Editorテーブル内で行のヘッダー部分をドラッグ/ドロップすることにより変更することができます。
- 一般的なユーザーのワークフローをよりよく反映するように、Add Modelダイアログ内のGUIコントロールの位置が変更されました。
- SVM、KPLS、およびMLRモデル用のKohonenアルゴリズムで使用される重みの初期化方法が改良されました。
- ADMET Property Models
- 血漿中の非結合型薬物の割合に対するモデル名が、一般的な使用法とより一致するよう PrUnbnd から hum_fup% に変更されました。
- HTPK Simulationモジュールをサポートするために作成されたラット肝臓ミクロソームによるCYP固有クリアランスのモデル(CYP_RLM_CLint)は、Metabolismモジュールのライセンスを取得している場合でも利用できます。
- ラットの血漿タンパク質結合モデル(rat_fup%)およびラットの血液-血漿比モデル(RBP_rat)は、Physicochemical and Biopharmaceuticalモジュールのライセンスを取得している場合でも利用できます。
- Ames(MUT)モデルは、Modelerで利用可能となった分割型のベータ二項信頼度推定の利点を取り入れて再構築されました。これにより、信頼度評価が改善されるとともに感度が向上し、擬陽性である可能性が高そうなものを容易に識別することができるようになりました。
- Bug Fixes
- 複数のコマンドラインでの実行を同時に行うことができるようになりました。
- Edit >> Find Text を用いて整数型の属性値を検索できるようになりました。
- 1 / exp(x)などのユーザー定義の計算式が正しく機能するようになりました。
- 非表示の行を含んでいる大きなデータセットをスクロールするときにフリーズしてしまう挙動が修正されました。
- チャートを固定するときに起こり得るクラッシュが修正されました。
- 立体中心を含むカスタムテンプレートを定義した後に起こり得るクラッシュが修正されました。
- 二重結合立体中心を持つ化合物でCombinatorial Transform機能を使用した場合に起こり得るクラッシュが修正されました。
- ADMET PredictorをViewerモードで起動した場合に起こり得るクラッシュが修正されました。
- ネットワーク構築時に使用する反復の最大数が正しく設定されるようModelerのInput Gradientアルゴリズムが修正されました。
今回のリリースでは、ADMET Predictor全体で多くの主要な機能拡張が行われています。最大の特徴は、吸収率、バイオアベイラビリティ、および目的とする血漿中濃度を達成するのに必要な投与量を推定するための次世代HTPK Simulationモジュールを搭載した点にあります。また、多数のバグ修正と共に、インターフェイス、ADMETプロパティーモデル、MedChem Studio™モジュール、MedChem Designer™、ADMET Modeler™も大幅に改良されました。
HTPK(high-throughput pharmacokinetic)Simulationモジュールでは、GastroPlus™で使用されている基本的なACAT™腸管吸収シミュレーションスキームを用いて、吸収率(Fa)および相対バイオアベイラビリティ(Fb)を推量することが可能です。これには、傍細胞透過性、胆汁塩の影響、析出現象が考慮されています。また、Fbは吸収率に推定肝クリアランスを適用して計算されます。
所定の定常血漿中濃度(OptDose)に到達するために必要となる投与量の推定には、定常状態でのヒト分布容積のANNEモデルであるVdを利用することも可能ですが、今回、GastroPlus™で使用されているメカニスティックな推定値も利用可能になりました。これらの推定値はシミュレーション実行後にスプレッドシートに表示されます(ヒトの値(S+hVd_PBPK)またはラットの値(S+rVd_PBPK)のいずれか)。
ラット血漿における非結合型薬物の割合を予測するためのモデル(rat_fup%)が、ヒト血漿に対するモデルを補完するために加えられました。ラット肝ミクロソームにおけるCYP固有クリアランスのモデル(CYP_RLM_CLint)と同様に、ラットにおける血液-血漿比のモデル(RBP_rat)も利用可能です。これらに関連するヒトおよびラットモデルの利用には、HTPK Simulationモジュールのライセンスが必要になります。
今回、ADMET PredictorにMedChem Studio™からさらに多くのインターフェイス機能が組み込まれました。例えば、メインの化合物スプレッドシートは、デフォルトである「テーブル表示」とスプレッドシートの各セルに分子構造画像が表示される「タイル表示」を切り替えることができるようになりました。また、新たに追加されたコントロールパネルにはダイナミックフィルターバーがあり、目的とする物性値の範囲から外れている化合物を非表示にすることができます。
Excelファイルへのエクスポート機能が大幅に改善されました。最も重要な点は、Excelファイルの保存に要する時間が大幅に短縮されたことです。多くの場合、100倍以上も短縮されるようになっています。また、以前の *.xlsフォーマットに加えて、最近のXMLベースの *.xlsxファイルフォーマットがサポートされるようになりました。最近のフォーマットの方は、カラムの数が256を超えてもエクスポートすることが可能です。Excelに埋め込まれた画像もスプレッドシート内の他のカラムデータとともに適切にソートされるようになり、また、「out of scope(範囲外)」となった予測値は、ADMET Predictorのインターフェイスと同じく赤いフォントで表示されるようになりました。
新たに追加された層化抽出法の機能を使用して、スプレッドシート内の化合物のサブセットを選択することができるようになりました。テストセットを選択するためのADMET Modelerの機能と同様に、指定した属性を用いてデータがソートされ、可能な限り均等に分割されるので、指定したサイズのサブセットを選択することができます。このサブセットは、ADMET Modelerの外部テストセットとして、またはADMET Predictor内の他の目的のために使用することができます。実装の詳細については、ADMET Modelerのマニュアルを参照ください。
その他の改良点は以下になります:
今回もADMET Predictor 8.5のMedChemモジュールに、MedChem Studio™のより多くの機能が追加されました。Classes >> Subclasses メニューの下に追加されたいくつかの新しいオプションを含め、サブクラスに対するサポートが強化されています。新たに追加された Classes >> Compare Classes メニューには、「クラスvsクラス」に関する様々な類似スコアを計算する機能があります。化合物に対する属性値と同様に、クラスにも任意の属性値を定義して注釈付けすることができるようになりました。ADMET Predictor 8.5では、MedChem Studio™のコマンドラインやPipeline Pilot機能もサポートされるようになりました。
複数の化合物について、その化学合成の難易度を評価する新しい機能が追加されました。ErtlとSchuffenhauerによる研究(マニュアルを参照ください)に基づき、化合物に0(容易)™10(困難)のスコアが割り当てられます。この論文は、これらのスコアが、経験豊富な合成化学者による独自の難易度推定値とよく一致していると報告しています。
R Tableタブに Find Subsets Using R Group という新しい機能が追加されました。この機能を用いて、R位置のいくつかが特定の置換基を持っている興味深い化合物群を見つけることができます。例えば、Rテーブルに5つのR基がある場合、これらの置換基のうち3つが固定(例えば、R1 = CH3、R4 = H、R5 = Cl)で、2つの置換基だけが可変であるとします。この化合物群だけで生成した新しいRテーブルは、R基が5つから2つに減るので、その後の解析が大幅に容易になります。
R Group Analyzerにも、タイル型とサークル型プロットの切り替え機能、スプレッドシートのセルに物性値をテキスト表示するオプション、フィルター用スライダーのカラー表示など、多くの改良点があります。
化学構造をクリップボードにコピーしたときに、予測されたADMETプロパティを3つまで渡すことができるようになりました。これらは、分子構造画像とともにMicrosoft PowerPointなどのアプリケーションに渡すことができます。3つのADMETプロパティは、「Change Settings」ダイアログの「Format」タブを使用して選択します。
予測されたADMETプロパティを表示するスプレッドシートは、ユーザーが指定した一部のプロパティだけに限定することができるようになりました。指定したプロパティのリストはファイルに保存されるため、Designerを使用するたびにこれらのプロパティだけが表示されます。
ADMET Predictorのスプレッドシートと同様に、Designerもヘテロ原子をタイプごとに色付けする新しいオプションが追加されました。
モデル構築を並列化するためにマルチスレッド化が実装され、アンサンブルモデルに寄与するサブモデルはそれぞれ独自のスレッドで構築されるようになりました。特にADMET Predictorからのデータを扱う場合、Modelerによるメモリ使用量が大幅に削減されました。
Confidence Analysisは、単一(統合型)ではなく、正と負の予測に分けた(分割型)ベータ二項分布へフィッティングさせることによって改善されました。ばらつきのあるデータセットに対する不確かさの分析結果では、分割型の方が統合型でみられるものよりも信頼度が高い傾向があります。プログラムでは、統合型のベータ二項分布と分割型のベータ二項分布へのフィッティングの両方を試し、各モデル構築に対して最適な方が選択されます。また、この新手法を補完する尺度としてMin ConfidenceがModel Performance Gridに追加されたことにより、モデル構築全体でのCFAの品質を一目で評価することができるようになっています。詳細はマニュアルを参照ください。
ADMET Modelerには、他にも多くの重要な変更点があります:
重大なバグ修正のいくつかを以下に説明します。
以上
ADMET Predictor® 8.1 - February 22, 2017
ADMET Predictor® 8.1 - New Feature, February 22, 2017
- インターフェイスおよびインフラストラクチャー
- ADMET物性モデル
- MedChem Studioモジュール
- ADMET Modeler
今回のリリースでは、ADMET Predictor™ 全体を通して機能拡張が数多く行われています。最も大きな変更点は、バージョン8.1では32bit版と64bit版の両方が利用できるようになったことです。64bit版を利用することで、大量データの読み込みや計算処理の高速化が期待できます。(64bit版を利用するには、ライセンスデーモンも64bit版にする必要があります)。また、スプレッドシートの処理がより効率的になり、より大きなデータセットを収納できるようになりました。一方、ADMET Modeler™ はファイルをより速く読み込めるようになり、また、使いやすくなりました。
インターフェイス、ADMET物性モデル、MedChem Studio™、ADMET Modeler™ に関するその他の改良点は以下で詳しく説明します。
Add compound attributes の Select from list... オプションに Sum of CYP Clearances と ADMET Risk Codes が追加されました。前者は個々のCYP CLintの予測値の総和を計算し、後者はADMET Risk 定義ファイルにある各ルールに対するバイナリー属性を生成します。
ADMET Predictor™ 8.0 では、ヒートマップのカラースケールを増加する方向から減少する方向に反転させることで、対応するスタープロットのくさびも切り替わりましたが、8.1 ではヒートマップの設定がスタープロットに影響しないように変更されました。これにより、大きな値があまり望ましくない場合がある ADMET Risk™ のような属性表示の解釈が容易になりました。
Shiftキーを押しながらヒストグラムのバーをクリックすることで、それに相当するスプレッドシートの行が選択されるようになりました。Ctrlキーを押しながらバーをクリックしていくと複数の行を選択することができます。また、ヒストグラムプロットの属性として対応する Risk Code を選択することにより、ADMET Risk™ ルール違反の分布を視覚化できるようになりました。
信頼性予測を提供する in silico の Ames 試験モデルが新たに追加され、以前のモデルよりも広範囲に適用可能になりました。また、CYP3A4_Substr モデルは、信頼性評価を含んだ、広い適用領域をもつモデルに置き換えられました。
ADMET Predictor™ 8.0では、肝毒性に対して二つのADMET Risk™ルール(Hp, SG)がありました。市販薬に関する予測試験に基づき、これらの2つのルールが1つのルール(HEPX)に統合されました。このルールでは、WDIの2270化合物のうち15.5%がリスクありと予測されたのに対し、旧ルールではさらに多くの化合物がリスクありと予測されていました。
どの細菌株が変異原性を有すると予測されるかをより明確にするため、MUT Risk ルールが単純化されました。特に、これまでのS2とm2ルールは4つのルール(S_98, m_98, S100, m100)に分離されました(それぞれの重みは0.5)。
グルタチオン、コエンザイムA、システイン、ホモシステイン、システアミンなどに含まれるCHCH2SHのようなメルカプトエチル基を、CYPによる酸化の可能性のある部位として考慮しないようになりました。そのような酸化で生じるスルフィン酸生成物を逆に還元する in vivo の系は、肝細胞中のNADPHやグルタチオンを急速に排除し、致命的な結果になるでしょう。
このことからあらゆる哺乳類CYPがそのような化合物を攻撃することに対する非常に強い進化的選択圧があることがわかります。
薬物設計で使用するコンビナトリアルな置換基操作や骨格置換操作が追加されました。同等な機能はMedChem Studio™自体にはありましたが、ADMET Predictor 8.0のMedChem Studioモジュールにはありませんでした。
RTables メニューに Add Group Attributes オプションが追加されました。このオプションを選択するとSMILES文字列を値として持つ化合物属性 R1_Label や R2_Label などが追加されます。
R Group Analyzer でセッションをディスクに保存するときやエクセルにエクスポートするときに、Rn x Rm ページと Rn x Rn ページの行と列の順序が保持されるようになりました。さらに、行と列は分子量でソートしたり、ドラッグ&ドロップで並び替えることができるようになりました。
R Table Explosion を使用したとき、元のスプレッドシートにある化合物と一致する生成物には、それらの生成物を除外するオプションがオフになっていても簡単に識別できるようにラベルが付くようになりました。
コメントを追加することにより、クラスに注釈をつけることができるようになりました。
データセットの再読み込みがより高速化されました。また、プロジェクトに1000以上のデータポイントがある場合、Modeler ウィンドウの下部にあるステータスバーに読み込みの進行状況が表示されるようになりました。
Kohonenマッピングを使用するプロジェクトを開くと、Test Set Selection が Reuse an existing Kohonen map にセットされるようになりました。Kohonenマップの生成自体は約2倍ほど高速化されましたが、中規模から大規模なデータセットに対しては、既存のマップを再利用することが適切な判断であり、いまだにデフォルトのオプションとなっています。また、SOMファイルにあるセルの平均値出力が正しく動作するようになりました。
乱数シードの扱いがより強固なものになりました。特に、モデル構築中にPNO表示ウィンドウを起動しても、その後のモデル構築には影響しなくなりました。さらに、すべてのアーキテクチャが「見ている」乱数シードは、モデルの実行とアーキテクチャーに提供された最初のシードによってのみ決定されるようになり、モデルが埋め込まれているグリッドサイズはもはやプロセスに影響を与えなくなりました。ただし、遺伝的アルゴリズム(GA)により選択されたディスクリプターを用いて構築されるモデルはこのルールの例外になるので、その場合の結果は、依然としてグリッド設定に依存します。このため、バージョン8.0以前で得られたモデル構築の結果が、バージョン8.1を用いても正確には再現されない場合があり、異なる乱数シードを使用したかのような挙動を示すことになります。
バージョン8.0では、検証プールがモデル構築へ関与する前に早期終了になった場合にも、”verify”の統計値がPerformance Gridに表示されていました。そのような場合(例えば、平均化や閾値の調整を用いたANNE分類モデル)、”train”および”verify”の統計値は同一でした。このバージョン8.1では、冗長な”verify”エントリーは省略され、”train”の統計値はそのトレーニング set だけからでなく、トレーニング pool 全体から計算されます。
ユーザーは、モデル構築プロセスの最初のステップとしてプロジェクト名を入力するよう求められるようになりました。デフォルト名は従属変数の名前、日付、および現在のセッションで作成されたモデルの数に基づいて付けられますが、ユーザーが自由に独自のものを付けることができます(例えば、ノートの参照番号に連番をふったものなど)。それらは Modeler での作業をディスクに保存するときに、その選択を確認するように求められます。
Every n-th テストセット選択オプションが、Stratified sampling と呼ばれる、より柔軟な別の方法に置き換えられました。観測値は指定した値(分類モデルの場合は、通常、従属変数)でソートされ、分位数に分割されます。各分位数のある観測値は削除され、テストセットに入ります。ユーザーは、削除する観測値をランダムに選択するのか、分位数の中央値にするのかを指定することができます。Every n-th では、各分位数の最初の観測値がテストセットに入っていました。詳細はマニュアルを参照ください。
以前はANNだけだった Autofill ボタンが、各モデル構築手法の Settings ページで利用できるようになりました。
一般的な先頭文字の組み合わせ(”No”、”NEG”、”LOW”、”inactive”)が認識されるようになり、デフォルトでネガティブの分類として選択されるようになりました。大文字と小文字の区別はありません。
バージョン8.0では、ニューロンの最大数を指定してモデルが構築され、そのユーザーが指定した制限を超えない範囲で調整可能な重みの数が決まっていました。例えば、ステップ数が2でニューロン数が3〜6の場合、3、5、6個のニューロンのモデルになりました。そのようなプロジェクトは保存することはできましたが、再度読み込むことができませんでした。今回、この問題が修正されました。
平均化を用いて構築されたANNE分類モデルに対する閾値調整により、ポジティブとネガティブの分類が交換されたときに対称性をもつ結果となるようになりました。これは、8.0以前のバージョンには当てはまりません。
Modeler は、Performance Grid の左上にあるXを使ってウィンドウを閉じたときにも、STOPボタンを押したときと同様に、正しく停止するようになりました。
分類モデルの構築時には Logify オプションの設定が自動的に無視されるようになりました。
以上
ADMET Predictor® 8.0 - Sep 8, 2016
ADMET Predictor® 8.0 - New Feature, Sep 8, 2016
- MedChem Studio™の統合
- 化合物を共通骨格構造に基づいて、構造的に同族なクラスに分類する機能。
- 類似性検索による構造的に類似している化合物の検索。
- Rテーブルを構築することによるクラス内でのR基の解体。
- MMP(Matched Molecular Pair)解析によるアクティビティ・クリフの探索。
- 反応スキームやルールなどを用いた新規化合物の設計。
- ユーザーが定義した変換ルールを用いた化合物構造の変換。
- 構造的に多様な化合物サブセットの生成。
- 前処理された化合物ライブラリーに対する超高速検索の実行。
- 新たに追加されたケムインフォマティクス機能
- 塩の除去、中性化、互変異性体の標準化などの操作を用いた化合物の標準化。
- 重複した構造や互変異性体の検出。
- 部分構造やプロパティの閾値を用いた化合物検索。
- 2次、3次を含む、CYP代謝産物の予測。
- 選択された化合物の互変異性体生成。
- 化合物の再描画や2次元構造または骨格構造によるアライメント。
- ユーザーインターフェイス
- 立体化学への全面的な対応。
- 操作の取り消し、やり直し機能。
- スプレッドシート行の非表示、再表示機能。
- 取り込み可能な化合物数の拡張(さらに多くの化合物の解析が可能になりました)。
- 複数の主要プロパティがひと目でわかるように表現するための「スタープロット」。
- スプレッドシートの行や列を追加、削除、および並べ替える機能。
- クリップボードを利用した、構造のコピー&ペースト機能。
- ヒートマップ表示(プロパティの値を用いて、スプレッドシートのセルが色分けされます)。
- スプレッドシート内にハイパーリンクを埋め込む機能。
- アンチエイリアスによる化合物描画の強化。
- スプレッドシートカラムの階層型ソート、および3クリックソート(降順→昇順→オリジナル)。
- スプレッドシートと連動するドッキング自在な埋込みチャート。
- ダイナミックスクロール(マウスでドラッグしながら、行や列を動かすことができるようになりました)。
- カラムのレイアウトやチャートなどを後で復元するためのセッション保存機能。
- 新たな構造や属性をスプレッドシートにインポートする機能。
- 数式やクエリなどを用いて新たな属性を追加する機能。
- スプレッドシートの行を複数まとめて操作する機能。
- データ(画像を含む)をExcel形式でエクスポートする機能。
- MedChem Designer™の改良
- クエリや反応をスケッチする機能の追加(ADMET Predictor™に転送して、様々な検索や分子設計の機能で利用できます)。
- 代謝物プロファイル内にCYPクリアランスの予測値を表示する機能の追加。
- ADMET Modeler™の改良
- テストセットを選択するためのオプションの拡張。
- インターフェイスとワークフローの改良。
- 分類モデルの信頼性解析の改良。
- 化合物の準備や構造の編集機能の改良(データファイルを外部で処理したり、アプリケーション間を行ったり来たりさせることなく、「その場で」操作できるようになりました)。
- その他
- ライセンシングの柔軟性が大幅に向上しました。起動時に所有しているすべてのモジュールのライセンスが照合されるのではなく、利用するモジュールのライセンスが個別に照合されるようになりました。
- Viewerモードが利用可能となりました。全てのライセンスが使用されている状態であっても、ADMET Predictor™を起動させ、構造ファイルの読み込み、化合物のインポートとエクスポート、部分構造検索、新規属性の追加、ヒートマップ・スタープロット・チャートの作成などの基本的な操作を行うことが可能です。
- 化学系のほとんどの機能がMedChem Studio™からADMET Predictor™に移植されましたが、完全ではありません。また、コマンドラインからこれらの移植された機能を利用することもまだできません。
ADMET Predictor™ 8.0 の使用にあたり、次の点にご注意ください:
ADMET Predictor™ 8.0 では、デフォルトのインストール場所やファイルの保存場所が変更されています。(以下で、<Username>は、ログインユーザー名を意味しています)
ADMET Predictor™ 7.2 :
ADMET Predictor™ 8.0 :
MedChem Studio™のほとんどの機能が、MedChem Studio™ モジュールとして、
ケムインフォマティクス機能がいくつか新たに利用できるようになりました。これらの機能に対しては、追加ライセンス購入の必要はありません。
ユーザーインターフェイスが全面的に再設計され、データの可視化や操作がより容易になりました。
以上
ADMET Predictor® 7.2 - May 7, 2015
ADMET Predictor® 7.2 - New Feature, May 7, 2015
- 全般:
- ADMET Predictor用のKNIMEワークフローが改良され、ADMET Predictorの メタノードがより強力になり、さらに入出力処理を行う3つのメタノードが追加されました。
- Metabolism Converter がシンプルになりました。HLMモデルが遊離形に対する値になったので、AustinやHallifax変換の必要が無くなりました(“モデル”を参照ください)。
- Model Editorが複数のモデルとの依存関係を取り扱うことができるようになりました。
- ファイルが読み込めない、あるいはディスクリプターとの依存関係のないモデルは、Molecular Spreadsheetに表示されなくなりました。以前は、空のカラムとしてこれらのモデルが表示されていました。
- 回帰モデルの出力は今まで上限値のみ指定できましたが、下限値も指定できるようになりました。これに伴って、Model Editorには、Cap_Valueではなく、2つの値(Min_CapとMax_Cap)が表示されるようになりました。
- ADMET Riskのカラム群にTOX_MUT_RiskとTOX_MUT_Code が表示されるようになりました。
- 直近に使用した入力フォルダーの扱いが改善されました。
- ADMET Risk エディター(Edit FILTER rules)のDescriptors/Properties リストがソートできるようになりました。
- 予測結果をSDFやRDFへ保存する際の挙動が改善されました。
- エクスポートしたタブ区切りファイルの各行末に含まれていた余分なタブが無くなりました。
- いくつかのバグが修正されました。
- モデル
- 新規予測モデルの追加:
- S+fumic : ミクロゾームタンパク質濃度を1mg/mLに規格化したヒト肝ミクロゾーム内の遊離形分率
- MET_HLM_Total_Clint : ヒト肝ミクロゾーム内の総代謝固有クリアランス
- 更新された予測モデル:
- すべてのCYP動態モデル(Met_XX_Km, MET_XX_Vmax, MET_XX_Clint)が再学習されました(ここでXXは、1A2, 2C9, 2C19, 2D6, 3A4_HLM ; 合計18モデル)。MET_3A4_HLM_KmとMET_3A4_HLM_Clintはそれぞれ遊離形のKmとクリアランスになりました。
- これまで S+OATP1B1という名称であったモデルが、S+OATP1B1_Inh に変更されました。
- S+Pgp_Substrモデルが再学習されました。
- ユーザーインターフェイス
- Model Editorのクローズボタン(X)が今までCancelボタンに相当する動作をしていましたが、OKボタンと同様の動作をするようになりました。
- 選択した分子がイオン性置換基を持たない場合はpKa表示ウィンドウが開かなくなりました。
- ADMET Modeler:
- 個々の基準間の関係をより厳密に考慮して、最適アンサンブルが選択されるようになりました。
- 空のアンサンブルを選択した時に表示されていた”Missing .pno file”というメッセージが表示されなくなりました。
注意:【Modeler モジュールをお持ちのお客様】前回のリリースであるバージョン7.0において、ディスクリプターの追加や更新が行われています。6.5以前のバージョンからアップデートされる場合は、7.2を使用される前に、構築したモデルで再学習させてください。
以上
ADMET Predictor® 7.1 - Aug 6, 2014
ADMET Predictor® 7.1 - New Feature, Aug 6, 2014
- 全般:
ADMET Predictor用のKNIME Workflowノードが追加されました。
Metabolism Converterの不具合が修正されました。
SDやRDファイルに保存する際に予測結果とS+pKaのマイクロステート情報を一緒に、あるいは別々に保存することができるようになりました。
ライセンスに関係するプログラムの不具合、およびマニュアル、ツールチップにおける単位表記の誤りが修正されました。
- ユーザーインターフェイス
SaveメニューのSDF及びRDFオプションが修正されました。
Descriptor Sensitivity Analysis画面において、範囲外のディスクリプターを容易に識別したり、ソートしたりできるように、名前の先頭に**が追加されるようになりました。
- コマンドライン :
出力フォーマット(DAT, SDF, RDF)を指定するオプション'-u'が追加されました。
S+pKaのマイクロステート情報を書き出すオプション'-z'および'-w'が修正されました。
- ADMET Modeler:
ディスクリプターの相関フィルターとTLAによるディスクリプターの選択がより効率化するように改良されました。
いくつかの不具合が修正されました。
注意:【Modeler モジュールをお持ちのお客様】前回のリリースであるバージョン7.0において、ディスクリプターの追加や更新が行われています。6.5以前のバージョンからアップデートされる場合は、7.1を使用される前に、構築したモデルで再学習させてください。
以上
ADMET Predictor® 7.0 - Apr 10, 2014
ADMET Predictor® 7.0 - New Feature, Apr 10, 2014
- 全般
pKa予測モデル(S+pKa)のデータセットの数を増やし、主に製薬企業に特有の化学構造領域の方向へケミカルスペースが拡張されました。詳細は、2) モデル を参照ください。
SDFフォーマットの出力オプションが改善されました。医薬品化学、物理化学、情報化学、コンピュータ化学といった各々のワークフロー特有のニーズに適合するようなS+pKaのパラメータをインタラクティブモードおよびコマンドラインモードで保存できるようになりました。5. コマンドラインを参照ください。
有機分子の特定イオン性官能基のイオン化挙動を抽出するためにデザインされた、新しいコンセプトを実装することで、pKa予測機能が強化されました。これには、Averaged Single Proton Acidity (ASPA)の斬新なコンセプトと同様にタンパク質化学者に知られているAveraged Site Protonation (ASP)とSingle Proton Midpoint (pK50)が含まれます。4. GUIを参照ください。
Artificial Neural Network Ensembles を基にしたバイナリ分類(ANNC)モデルの予測信頼性を定量化する新しい統計理論がADMET Modelerの自動機能として組み込まれました。6. ADMET Modelerを参照ください。
最適モデル選択のための、新規で有効なアルゴリズムが追加されました。6. ADMET Modelerを参照ください。
代表的な5つのヒトチトクロームP450(1A2、2C9、2C19、2D6、3A4)の
Michaelis-Menten 式のパラメータをGastroPlus™の代謝酵素テーブルへエクスポートするオプションが加えられました。GastroPlus™ Drug Tables へのエクスポート機能が再編されました。Drug Tableに次の7つのカラムが追加されました。:血液・プラズマ濃度比、SGF、FaSSIF、FeSSIFの溶解度、角膜透過性および分子半径の2つの大きさ(長径・短径)。Drug TableとADMET Predictorスプレッドシートカラムとの間の割り当てをプログラムの外に出し、“GastroPlusTables.inp”という新しいサポートファイルを通してアクセスできるようになりました。
ADMET Risk計算のアルゴリズムが、”ソフトな(幅を持たせた)”決定境界に対応するようになりました。
ADMET Predictorと他のSimulations Plusのプログラムとの通信が大幅に再編され、改善されました。
MedChem StudioとMedChem Designerに提供しているADMET Predictorの計算エンジンが64ビット版にネイティブ対応されました。
“Esc”キーにより、計算途中で一時停止や停止ができるようになりました。
- モデル
新規予測モデル
SimplePeff: ヒト空腸透過性の単純線形モデル、デフォルトではOffになっています。
- S+Pgp_Inh: P-gp efflux阻害
- TOX_BIODEG: 相対的な生物学的酸素要求量(BOD)として表される、環境中での化学品の生物学的分解
- 予測モデルの更新
S+pKaモデルが、大幅に見直されました。バイエル社から提供された高品質な19,464のpKa実測値が加えられ、これまでのpKa実測値14,176と合わせ、33,640の実測値からモデルが構築されました。新しいpKaモデルは、モデルの学習に使っていない、大規模な実測値3セットを用いてバイエル社で検証されました。以前のpKaモデル(パブリックドメインのpKaのみで組んだモデル ver6.5)との比較テストでは、二乗平均平方根誤差(RMSE)が50%も減少した例もありました。具体的には、テスト1(バイエル社の4,730化合物)のRMSEは、0.82(v6.5)から0.41 (v7.0)、テスト2(バイエル社の8,931化合物)のRMSEは、0.79 (v6.5)から0.52 (v7.0)、テスト3(バイエル社の12,951化合物)のRMSEは、0.72 (v6.5)から0.5 (v7.0)と減少しました。
新規ディスクリプターが追加されたため、全てのモデルが再構築されました。
S+PgpモデルがS+Pgp_Substrと改名されました。
Km、VmaxおよびCLint値を予測する、代謝のCYP反応速度(METAR)モデルは、CLint = Vmax/Km比で、互いに従属するようになりました。加えて、異なる発現レベルは、別の単位で表現されるようになりました。例えば、原子レベルのVmax値は、nmol/min/(nmol enzyme)で表現され、一方、分子レベルの平均Vmax値は、nmol/min/(mg microsomal protein)で表現されます。ミクロゾームでのCYP表現は、編集可能となり、ユーザーが望むように変更できるようになりました。
選択されたバイナリ分類モデルで予測信頼性が表示されるようになりました。6)ADMET Modeler を参照ください。
- ディスクリプター
新規ディスクリプター
Rads_3D:分子平均包括配向が投影された幾何学的半径
T_Rads:Rads_3Dの2Dトポロジー版
ディスクリプターのアップデート
(カスタマイズされたHuckel法で計算された)pi サブシステムの部分原子電荷
- GUI
分子構造の描画が更新されました。
互変異性体の描画で、プロトン移動を示すカラー表示が加えられました。
- 分子のpH依存のイオン化プロファイルに以下のプロットが加えられました。
ASPA:Averaged Single Proton Acidity(平均シングルプロトン酸性度)。特定のpHおける個々のイオン基のマイクロステート平均有効”pKa” - pHの関数としての平均酸性度/塩基性度 ”強度”となります。
ASP:Averaged Site Protonation(平均部分プロトン化)。各pHで計算された個々のイオン性基の平均部分プロトン化で、0(非プロトン化)から1(プロトン化)で連続して変化します。ASPは、マルチプロトン性分子にある所定の基の”滴定”プロファイルとして解釈されます。
pK50:Single Proton Midpoint(シングルプロトン中間点)。ASP曲線が0.5に等しい点でのpH値に対応しています。すなわち、興味の対象となるイオン性基の半分がプロトン化した点です。環境の影響(他のイオン性基)を取り除かれた後の、マルチプロトン化分子における、基固有の酸性度/塩基性度の最良の見積となります。
上記のプロットは、Protonation Microstates ウィンドウから起動される解析グラフで利用できます。加えて、SDFのアウトプットのうちMedicinal Chemist formatには、pK50の値が保存されます。
Model Editorに新しい機能を追加しました。
モジュールのライセンスに自動的に同期します。
モジュール全体のオン/オフが迅速にできるモジュールトグルボタンが加わりました。
ADMET Risk Editorに“ソフトな”決定境界の入力が加わりました。
- Molecular Record Spreadsheetの画面分割機能の問題点を修正しました。
- “Esc”キーで計算の一時停止ができるようになりました。
- コマンドライン
SDFアウトプットワークフローを調整するオプションである、-w と-s が追加されました。
GastroPlus™のtableエクスポート用のオプション、-g が追加されました。
特定モジュールのアウトプットを選択できる、-m が追加されました。このオプションを使うことによって、ディスクリプターカラムを減らすこともできます。
- ADMET Modeler
Artificial Neural Network Ensemblesをベースとした分類モデルに自動信頼性分析(Automatic Confidence Analysis- CFA)が組み込まれました。ANNCモデルの学習時にEnsemble Statistics Matrixの各々のセル内でCFAが自動的に稼働します。しかしながら、学習データ量と実測誤差率どちらかが非常に低い場合は、CFAが機能しない条件付稼働となります。CFAで学習させたモデルでは、信頼性の数値として、理論的に最低限の50%から上限100%までの値が、各々の予測に付加されます。
信頼性分析プロットである、“Wenkel plots”は、次のことを示します。
- 予測結果の分布と誤差率
- 陽性票の集計機能として不確定なレベル。
最適モデル選択機能(学習終了後のModel Matrix)が、新規で有効性の高い手法になりました。モデル選択の方法として斬新な統計法をベースにしました。最適モデルは、新しい色の体系で順位付けされます。
パフォーマンスグラフでのX、Y軸のスケールが同じになりました。
異なるアンサンブルを並べて比較できるようになりました。
利便性のため、Ensemble Statisticタブに”Stop”ボタンが加えられました。
注意:ディスクリプターが追加・更新されていますので、ver6.5以前で構築したモデルは、新しいバージョンで再学習させる必要があります。
以上
ADMET Predictor® 6.5 - Aug 16, 2013
ADMET Predictor® 6.5 - New Feature, Aug 16, 2013
- 全般:
- ライセンシングシステムが変更となり、FlexNetサーバーベースのライセンスマネージメントシステムとなりました。
- いくつかの分類モデルに予測の正確さの確率として定義される、予測信頼性スコアが搭載されました。この手法は非常にユニークで現在論文に投稿中です。論文の発表後、ADMET Modelerモジュールでも利用可能となり、オリジナルモデルに対応する予定です。
- モデル:
- 新規予測モデル
- ヒトCYP P450アイソフォーム 1A2, 2C9, 2C19, 2D6, 3A4のミカエリス・メンテンのパラメータであるKmとVmaxおよび固有クリアランスのCLint予測モデルである、CYP介在型の代謝速度の部位特異的モデル18種が新たに加えられました。
3A4は、6モデルあり、その内の3モデルは、組み換えCYPデータ、残り3モデルは、ヒト肝ミクロゾームのデータでトレーニングされたものです。これらのモデルは、以前の分子ディスクリプターで構築した、MET_*_Km, MET_*_VmaxおよびMET_*_CLintモデルより、(原子ディスクリプターが含まれ)トレーニングセットのサイズが大きくなったモデルであ り、以前のモデルに置き換わります。 - ヒト経皮透過性モデルが追加されました。
- 空気-水分配係数モデル(ヘンリー定数)が追加されました。
- ヒトCYP P450アイソフォーム 1A2, 2C9, 2C19, 2D6, 3A4のミカエリス・メンテンのパラメータであるKmとVmaxおよび固有クリアランスのCLint予測モデルである、CYP介在型の代謝速度の部位特異的モデル18種が新たに加えられました。
- 予測モデルの更新
- 10のAmes変異原性モデルが再構築されました。
- CYPモデルの追加と変異原性モデルの再構築により、CYP_RiskとTOX_MUT_Riskの更新が行われました。
- 肝毒性モデルの表記方法が、Toxic/Nontoxic から Elevated/Normal に、最大治療投与量(MRD)の表記方法が、More_than_3.16/Less_than_3.16 から Above_3.16/Below_3.16 に変更されました。
- ヒト膜透過係数Peffモデルが再構築されました。
- 新規モデルタイプ(学習タイプ)
- 分子や原子ディスクリプターのような混合ディスクリプターで構築されたMetabolism Moduleの特別なANNE回帰モデルを意味する、新規モデルタイプ"METAR"が加わりました。
- GUI:
- Miner 3Dのグラフ化ツールが改善されました。
- Prop./Desc. CorrelationタブのPlot pKaで、マッチしない実測値が省かれるようになりました。
以上
ADMET Predictor® 6.11 - Sep 21, 2012
ADMET Predictor® 6.11 - New Feature, Sep 21, 2012
- バージョン6.0で発生した以下のバグがすべて修正されました。
- インタラクティブモードで3,000を超える化合物を読込むと途中でフリーズしてしまうという現象が発生する。
- 同じく、大量化合物の.datファイル(出力されたファイル)の再読み込み時に途中でフリーズしまうという現象が発生する。
- Modeler & Descriptor Moduleのみの場合、化合物を読込むとエラーが出てクラッシュする。
以上
ADMET Predictor® 6.0 - May 1, 2012
ADMET Predictor® 6.0 - New Feature, May 1, 2012
- General:
- 1) 主要コードの再構築 - 3つのコンポーネント(ロード、ファイル入出力、計算)に分割
- ・以前は、File -> Openにより、1)予測モデルのロード 2)構造読込 3)ディスクリプター発生および物性計算の3つのステップを同時に行っていましたが、今回、起動時にモデルを読込み、File -> Openでは、構造を読込み表示だけ行います。ディスクリプター発生や物性計算は、新しく”Calculate”メニューでパラメータ設定などしてから行うようになりました。
- 2) 互変異性体
- ・互変異性体の表示が追加されました。
- 3) pKaモデル
- ・アンサンブル平均を変更し、すべてのpKaモデルがよりよく調整されました。
- 4) pKa表示
- ・限界値によるpKaの表示の制限を設けました。
- 5) Melting Point
- ・Melting Pointカラムが削除されました。
- 6) 表示
- ・荷電チッソや硫黄-酸素、リン-酸素化合物などのイオン表記を含む構造表記の標準化を行いました。
- ・以前は、物性計算中やモデル構築中に新しいファイルを開いたり、ソートしたり、DSAを開いたりすることでプログラムがクラッシュすることがありましたが、計算中やモデル構築中に他の操作をできないようにしました。
- 7) Moduleの変更
- Enslein Metabolism ModuleとMetabolite Moduleが統合され、Metabolism Moduleとなりました。どちらかのModuleのお客様は追加費用無しで、新しいMetabolism Moduleをご利用いただけます。
- 8) ACD/PhysChem Batch™の削除
- ACD/PhysChem Batch™によるpKa計算オプションを削除しました。
- Models:
- 1) Physicochemical & Biopharmaceutics Module
- ・炭素のプロトン化の予測モデルが追加されました。(新規モデル)
・S+logPおよびS+logDモデルを再構築されました。
・肝臓でのOATP1B1トランスポーターの阻害モデルS+OATP1B1を追加しました(新規モデル)。
- 2) Enslein Metabolism Module
- ・2つのUGT isoform (1A8、2B15)を加え、合計9つのUGTのモデルとしてモデルを再構築されました。
・既存のisoform (1A2, 2C9, 2C19, 2D6, 3A4)の基質モデルを再構築されました。
・新規isoform (2A6, 2B6, 2C8, 2E1)の基質モデルが追加されました。
- 3) Metabolite Module
- ・既存のisoform (1A2, 2C9, 2C19, 2D6, 3A4)のSiteモデルを再構築されました。
・新規isoform (2A6, 2B6, 2C8, 2E1)のSiteモデルが追加されました。
- Descriptors:
- 1) 新規原子ディスクリプター
- ・A_SRingI : A_SRingの逆数
- 2) 新規分子ディスクリプター
- ・Rada_3D: a geometrical version of the first ellipsoidal radius
・Radb_3D: a geometrical version of the second ellipsoidal radius
・Radc_3D : a geometrical version of the third ellipsoidal radius
・HydroR_3D : a geometrical version of the hydrodynamic radius
・T_Rada : a topological version of the first ellipsoidal radius
・T_Radb : a topological version of the second ellipsoidal radius
・T_Radc : a topological version of the third ellipsoidal radius
・T_HydroR : a topological version of the hydrodynamic radius
・T_MIRxx: a topological version of the largest principal moment of inertia
・T_MIRyy: a topological version of the second largest principal moment of inertia
- 3) 分子ディスクリプターの改善
- ・MolVol : Schroeder`s molal Volumeが改善されました。
- Graphical User Interface:
- ・メイン画面が変更されました。起動すると空の画面が表示されていましたが、6つのボタン(Open 2D, Open 3D, Manual, Tutorial, Help, Website)を加えました。
・メニューの「Recalculate」が「Calculate」に変更されました。
・メニューのADMET Modelerの下にあった「Descriptor Sensitivity Analysis」を「Calculate」の下に移動しました。
・構造編集ツールとして「MedChem Designer」が使用可能になりました。
・画面上でSMILESの編集が可能でしたが、使用不可となりました。これは、誤って編集されることも多いためで、構造編集はMedChem Designerで行うようになりました。
・メニューに「Edit」を加えました。この「Edit」で、Copy, Paste, FindおよびEdit Structureができるようになります。
・Molecular Spreadsheetのカラムの表示を選択できるようにナビゲーションボタンが追加されました。
・メニューに「View」が増えました。この「View」からカラム選択ができます。
・ナビゲーションボタン、アイコンの追加、およびマウスホイールでMicrostateや構造表示ができるようになりました。
・メニュー に「Tools」が加わり、以前の「Option」および「ADMET Modeler(TM)」をこの「Tools」の下に移動しました。
・CYPによる代謝部位表示が改善されました。
・Structure Visualizationウィンドウでの原子物性表記を下記のように複数の同時表示が可能になりました(CYP部位および互変異体含む)。
- ・ Microstate表示の色が追加されました。
・ Miner3Dの操作が変更されました。
・ 計算の進捗表示のバーが表示されるようになりました。
- ・ True DB Gridのバージョンを8.0にアップグレードし、ネットワークでのパフォーマンスが改善されました。
・ 稼働環境として解像度を1024x768になりました。
・ Microstate表示からfaux両性イオンを削除されました。
・ Arithmetic operationに平方根が追加されました。
・ ModelOptionsウィンドウの中にあるADMET Risk editorが別ウィンドウになりました。
- ADMET Modeler:
- ・ Antilog objective functionを搭載し、ANNのコードが修正されました。
・ ANNEモデル設定オプションで偏向分類ANNEを選択できるようになりました。
・ 統計用コードをVBからADMETModeler.dllに変更されました。
以上
ADMET Predictor® 5.5 - Apr 4, 2011
ADMET Predictor® 5.5 - New Feature, Apr 4, 2011
- General:
- 新規モジュール
MDL Metaboliteあるいは、Symyx Metaboliteとして知られ、現在は、Accelrys Metabolite DatabaseとなっているDatabaseから10種の新しい予測モデルを構築しました(詳細は、Modelsに記載)。これは、別モジュールとなります。
- Command line mode
オプションの -r をcommand line modeから削除しました(ADMET Risk filterのデフォルト)。
- Pipeline Pilot
サーバとクライアントのPipeline Pilotコンポネントを修正し、Pipeline Pilot v7.5とv8に対応しました。
- MedChem Designer™
Simulations Plus社の新しい構造描画ツール「MedChem Designer™」とのリンクが可能となりました。
- Models:
- 新規モデル(Metabolite Module)
代表的な5つのCYP(1A2, 2C19, 2C9, 2D6, 3A4)での
- 基質モデル(classification model):
- 代謝部位モデル:
- CYP_<isoform>_Substr
- CYP_<isoform>_Sites
- 新規モデル(Toxicity Module)
- TOX_AR_Filter :
- TOX_AR :
- TOX_RESP :
- TOX_DM :
- TOX_CABR :
- TOX_PHOS :
- TOX_REPR :
- TOX_hERG_Filter :
- TOX_hERG :
- ラットでのアンドロジェンレセプター毒性
- ラットアンドロジェンレセプターのIC50androgen/IC50drug比
- ラットでの呼吸器アレルギー感作性
- Daphnia magna(ミジンコ)急性毒性。48時間後50%致死率(pLC50)
- 染色体異常変異原性誘因性
- リン脂質症誘発性
- 生殖毒性、発生毒性
- ヒトでのhERGカリウムチャンネル阻害
- ヒトhERGカリウムチャンネル阻害(pIC50)
- 新規モデル(Physicochemical & Biopharmaceutical Module)
- S+BBB_Filter :
- S+LogBBB :
- 血液脳関門透過性(S+BBBの置換えとなります。今回、トレーニングデータ量を10倍に増やしてモデルを再構築しました。)
- 血液脳関門分配係数の対数
- 新規モデル(Enslein Metabolism Module)
MET_2C19_Inh : CYP2C19に対しての阻害特性
- ADMET Risk(ADMET特性のフィルター)
ADMETという名称ながら、吸収(A)の部分しか評価していませんでしたので、ADMET_RiskとADMET_Codeの名称をS+Deflt_RiskとS+Deflt_Codeと変更しました。また、今後はすべてのADMETに関係するフィルターをADMET Riskと呼びます。
ADMET RiskフィルターがModelProperties.inpデータベースに存在する際に予測モデルとして扱われます。したがって、フレキシビリティーが増し、一つだけでなく複数のADMET Riskカラムを発生させることができます。WDI(World Drug Index)データベースを用いて、リピンスキーらと同じようなアプローチで、WDIの90パーセントの外に予測物性がある場合、アラートを出す新しいADMET Riskフィルターを構築しました。新規ADMET Riskフィルターとしては、
- RuleOf5およびRuleOf5_Code: リピンスキーらのルール。
- S+Deflt_RiskおよびS+Deflt_Code: ver5.0までのADMET_RiskおよびADMET_Code。
Physicochemical & Biopharmaceutical Moduleが必要となります。
- S+Absn_RiskおよびS+Absn_Code: WDIデータベースから構築された低吸収リスク。
Physicochemical & Biopharmaceutical Moduleが必要となります。
- MET_RiskおよびMET_Code: CYP P450やCYP阻害による代謝リスク。
Emslein Metabolism Moduleが必要となります。
- CYP_RiskおよびCYP_Code: MET_RiskおよびMET_Codeに類似していますが、CYP
基質ルールを含むことでより正確となっています。Enslein Metabolism ModuleおよびMetabolite Moduleが必要となります。
- TOX_MUT_RiskおよびTOX_MUT_Code: S.typhimuriumによる変異原性リスク。Toxicity
Moduleが必要となります。
- TOX_RiskおよびTOX_Code: 毒性全般のリスク。Toxicity Moduleが必要となります。
- ADMET_RiskおよびADMET_Code: WDIベースのフィルターをサマライズした全体的な
リスクスコアです。全Moduleをお持ちであればすべてのリスクポテンシャルが見積もられますが、お持ちでないModuleがある場合は、その部分は評価されません。
- モデルの再構築
S+Peffモデル構築の際、一つの化合物の構造に誤りがありましたので、修正しました。
- 新規のModel Type
- METAB:metabolic sites
- FILTER:ADMET Risk filter
- FILTER_CODE:ADMET Risk codeを含む付属アウトプット
- CMLP TypeのANNE分類モデル
処理速度を上げるためコンパクトな形式に変換されました。
- ModelProperties.inp
変数をコントロールする、Cap_Value, Default_Value, Scaling_DescriptorおよびDetermining_Descriptorの機能を向上させました。文字列変数を割り当て、Scaling_Descriptorは、条件モデルを実行するトリガーとして使われます。
- Descriptors:
- 新規の原子ディスクリプター(Huckel model)
求電子、ラジカルおよび求核反応度のためのFukui`s superdelocalizability。
- 新規の分子ディスクリプター
- HBDH:
- N_CYPAtoms:
- N_CYPSites:
- N_UGTSites:
- Hydrogen Bond donor protonの数
- CYP P450(エポキシ化を除く)によって酸化される原子の数
- CYP P450(エポキシ化を除く)によって酸化される部位の数
- ヒトUGTによる触媒作用を受けるグルクロン酸抱合の部位の数
- piチャージのSD POEモデル
デフォルトのGasteiger`s pi electronegativityを変更しました。
- Graphical User Interface:
- CYP P450酸化の傾向および上記原子ディスクリプターを追加するため構造表示を変更しました。
- 絵やグラフを保存するフォーマット形式を追加しました。
- METABモデルの結果表示のために”TooltipsAndFormats.inp”のカラムフォーマットにGenMetabを追加しました。
- ADMET Risk rules editorをModel Editorウィンドウに移動させました。
- ADMET Modeler:
- ANNEに基づくバイナリ―の分類モデルのDescriptor Sensitivity Analysisを改善しました。
- Add New Modelフォームを改良しました。
- 分類モデリングでのアウトプットラベルの取扱いを改善しました。
以上
ADMET Predictor® 5.0 - Aug 10, 2010
ADMET Predictor® 5.0 - New Feature, Aug 10, 2010
- General:
- Windows compatibility
64bitのOS上で起動できるようになりました。(64bit用にチューニングはされていません。)
- Installation
インストールプロセスを改善いたしました。
- Usage logging
4.0では、ユーザの使用状況をログに残す(ADMET_Predictor_Usage.txt)ためには、Options->Usage logging でチェックしなくてはなりませんでしたが、5.0よりデフォルトでチェックが入るようになりました。
- File/Open
File/Openのメニューを簡略化しました。Fileタイプをファイル名の拡張子から自動的に認識するようにしました。
- 対応File
SMILESは、QMDファイルのみ対応しておりましたが、SMIフォーマットにも対応するようになりました。
- Models:
- 新規モデル(Toxicity Module)
TOX_SKIN -アレルギー性皮膚感作(マウス)
TOX_BCF - 環境中での生物濃縮係数
TOX_RAT - 急性致死毒性(ラット)
- 新規モデル(Physicochemical & Biopharmaceutical Module)
S+FaSSGF – 人工胃液での溶解度
S+FaSSIF - 人工腸液(食餌後)での溶解度
S+FeSSIF - 人工腸液(絶食時)での溶解度
S+Pcorneal - ヒト角膜透過係数
- pKa予測
pKa予測モデルを見直しました。モデル作成時のデータベースに1,800以上の新規化合物を加えました。(2,400以上の新規実測pKa値を加え、モデリングデータベースサイズとしては13,881)
誤ったpKaアサイメントを修正しました。これらの改善によりpKaモデルは、トレニングセット、外部テストセットともRMSEが0.6以下となりました。 - 新しいアルゴリズムによるpKaのAcid/Base表示改善
この改善により、pKaは、S+Acidic_pKa、S+Mized_pKa、S+Basic_pKaの3つのカラムに表示されます。
- Directory of Molecules
S+社で開発した社内用のデータキュレーション用ツールDirectory of Moleculesにより重複する構造は排除し、再構築し、予測精度を高めました
- HIAフォーマットの修正
a) カラムのマージ
b) 複数のpKaに対応するRefAllPKaを追加しました。
- Descriptors:
- 部分原子電荷およびFukui指数
数百の新しいトレーニングサンプルで部分原子電荷およびFukui指数のモデル性能を向上させました。
- Fukui function
予測モデルがより良くなるようFukui functionの異なるスケーリングを導入しました。
- ホウ素を有機エレメントに追加
医薬品でホウ素含有化合物が多く存在するため、パラメータを最適化し、有機エレメントに追加しました。
新しいDescriptorは、N_Boron, SsssB, SaasBとなります。
- イオン化窒素の両性タイプを追加
非常に特殊な配列に存在する –NH-原子を追加しました。例えば、A,B=C,NのZ(Y)A=B-NH-、Z,Y=-X(=O)- や -C#N、O=X-OH以外のX=C,S,N
- スルフォンアミドNの削除
スルフォンアミドのNをリストから削除しました。
- 超原子価SまたはP
先端ab initioの結果から超原子価のSやPを含む環を芳香族として認識しなくなりました。
- カルボニウムおよび芳香族スルフォニウム
カルボニウムおよび芳香族スルフォニウムを追加しました。
- 異常な原子価の窒素原子の取扱い改善
四価のNとPを取扱えるようになりました。水素は原子価に追加されませんが変わりにNとPは+1の形式電荷を受取るようになります。
- Nitroso descriptor
以前のNitroso descriptorは最適なニトロソ基として制限され、一方、N-オキサイドは、新しい「N-オキサイド_>[N+][O-]の中に存在しています。イオン化N-オキサイドの定義を広げました。
- 原子Descriptorのリストを拡張
- GUI:
- Plot pKaボタンの追加
Prop./Desc. Correlationsタブに”Plot pKa”ボタンが追加されました。実測pKa値と予測pKa値の相関がわかるようになりました。
- 構造表示機能の追加
Prop./Desc. Correlationsタブのグラフのポイントをクリックすると構造が表示されるようになりました。
- 構造表記を改善
Molecular Spreadsheetの行のpKaをクリックするとpKaミクロステートの図が変更されます。また構造をクリックするとStructure Visulalizationがクリックした構造に変更されます。(4.0までは一度Exitしないと次の図が表示されませんでした。)
- イオン化マイクロステートの表示を改善
ディスプレイオプションのリストにマイクロコンスタントが追加されました。デフォルトの最小のマイクロステートの貢献度が10%から1%に変更されました。
- Run Option
Run OptionでpHカラムをサポートするようになりました(化合物ごとのカスタムpH値)
構造ファイルに化合物ごとのpH、または同じ化合物でpHの数値をいくつも入れることで化合物ごとのpHでの計算を行います。下の例は、同じ化合物を細かくpHをとって溶解度を計算した例です。
- ADMET Modeler:
- ANNE classificationの改善
不均衡データセットの取扱の先進的な方法および予測モデル評価の新しい統計手法を追加しました(Specificity,Sensitivity, Youden index, Matthews Correlation Coefficient)
- Descriptor Sensitivity Analysis
バイナリANN分類モデル用のDescriptor Densitivity Analysisの手法を開発しました。
- ANNE classificationモデル
Single threshold optimization methodを加えました。
- Test set selection
k-meansアルゴリズムを基にしたTest set selectionを加えました。
- Genetic Algorithm
k-means サブセッティングを導入することで、Genetic Algorithmの適応を広げ大規模なデータセットに対応できるようにしました。
- Model graphing window
Model graphing window上のポイントをクリックするとそのポイントの構造が表記されます。
- SALIデータをクリップボードにコピー
- Model retraining option
全てのTest selection methodsを可能にし、Model retraining optionを拡張しました。
- Advanced Settingタブの簡易化
- Ensemble Statisticsタブ
Ensemble Statisticsタブのtest statisticsおよびverification statisticsの色(青/赤)を変更しました。
- classification model構築でのNegativeバイナリのカテゴリを選択できるようになりました。
以上
ADMET Predictor® 4.0 - Aug 10, 2009
ADMET Predictor® 4.0 - New Feature, Aug 10, 2009
- 消化管シミュレーションモデルの追加
- .hiaファイルフォーマットの変更
- CVODEの使用
- コマンドライン
- LogDモデルの追加
- 新しい予測モデルを追加
- Toxicity Module:
ヒトの肝臓に悪影響を及ぼす薬物の予測モデルをFDAのデータベースから構築しました。アルカリホスフォターゼ(ALP)、SGOT、SGPT、LDH、GGTといった肝臓の酵素の診断で数値上昇に大きく影響を与える分子の分類を行います。
- Metabolism Module:
Uridine 5`-Diphosphate-Glucuronosyltransferase(UGT)の7つのイソ型である、1A1、1A3、1A4、1A6、1A9、1A10、2B7によるグルクロン酸化の予測モデルをEnslein Instituteのデータから構築しました。
- Physicochemical & Biopharmaceutical Module:
- 血液/血しょう比: 公開されている文献データから構築しました。
- 過飽和比:公開されている文献データから水への過飽和モデルを構築しました。
- マルチインスタンス
- 4D Data Mining
- エラーログファイル
- logDと溶解度計算の見直し
- Save Menuの改善
- 新規ディスクリプターの追加
- Herndon = Herndon resonance energy
モデリングでのN_Kekuleの置き換えのために作られました。
- SssssP = Phosphonium E-type
- T_RDmtr = Relative topological diameter of the molecule
原子の数で割った距離行列の最大要素
- T_PSA = Topological polar surface area
P. Ertlらによって定義されました。
- FUnion, FZwitter = fraction un-ionized and fraction zwitterionic
原則的には、古いディスクリプターですが、新しい定義に基づいて計算されています。FUnionは、総電荷ゼロでのすべての種のpH依存部分を表しています。FZwitterは、両性イオンの状態で存在するFUnion種のpH独立成分を表しています。
- Oliferenko's Hydrogen Bonding Acidity/Basicity atomic descriptors
構造表示のみ
- 分子構造の処理を改善
- πシステムの検知精度を上げました。
- SMILESでDとTと表記しているものを潜在的水素として取扱います。
- 芳香環スルフォニウム(S+)原子の認識。
未知のE-typeの場合でのEEMの電気陰性度と硬度のデフォルト値を0でない値としました。
- 脂肪族ジアゾ基の検出を加えました。
- 硫酸塩とリン酸塩における酸素[O-]
配位のE-Typeの割当てと荷電状態を更新しました。
- 正式な電荷の存在による電荷状態のシフトを認識するように改善しました。
- 部分原子荷電のEEM+Huckelモデルのパラメータを更新しました。
- 全てのモデルを再トレーニングしました。
- pKaの表示
- 再トレーニング
- SALI(Structure-Activity Landscape Index)オプションの追加
- その他
- 不平衡なバイナリデータを取扱うためにANNE分類アルゴリズムを改善しました。
- ANNEに加え、SVMおよびKPLSでDescriptor Sensitivity Analysisが使えるようになりました。
- Model Performanceの画面でベストフィットラインを描くことができるようになりました。
- 最大予測モデル数を500までとしました。
注意:このバージョンでは、ディスクリプターが変更および追加されています。オリジナルのモデルを構築されている場合、モデルパラメータは新しいディスクリプターの値と互換性がありませんのでオリジナルモデルで計算されません。新しいディスクリプターで再構築されることを強く推奨します。今回のversion4.0では、再構築を比較的短時間で行える新しい機能「Model Retraining」が追加されていますのでご利用ください。
目的とする血中薬物濃度になるような最適な薬物投与量を予測する「SimDOSE」モデルが追加されました。SimDOSEモデルは新しいオプションシミュレーションモデルでSimHIA(simulated fraction absorbed)と共に用います。SimHIA、SimDOSEとも新しいModule(Simulation Module)となり、ADMET PredictorのModuleは、5つとなります。
Simulation Moduleで使用する、.hiaファイルフォーマットがよりフレキシブルになりました。今までは、.hiaファイルフォーマットは、キーワードとパラメータの位置が固定でしたが、今回のバージョンよりパラメータの数や種類を変更することが可能となりました。
Simulation Moduleに新しいODEインテグレータである、CVODEを使用し、GastroPlusとの互換性を高めました。
すべての消化管シミュレーションモデルが、コマンドラインから利用できるようになりました。計算結果は、タブ区切りのフォーマットである、“.osm”(Output of Simulation Module)というファイルになります。このファイルをPipeline Pilotへ流し込むことも可能です。タブ区切りのファイル(.dat、.out、.txt)は、コマンドラインモードでの入力として利用することができるようになりました。このようなファイルのインプットは、
pH依存性水-オクタノール分配係数であるLogDの予測にユニークなモデルを追加しました。今までのS+logDは、n-オクタノールへのイオン化種の分配の予測に一定の修正率を用いていました。今回は、予測精度を大幅に上げるために人工ニューラルネットワークアンサンブルを用いて分子構造からそれらのファクターを予測します。
複数ライセンス(ネットワークライセンス)をお持ちの場合、複数台のPCで同時にライセンス数の起動は可能でしたが、1台のPCで複数のADMET Predictorを起動できませんでした。今回、複数ライセンスをお持ちの場合、1台のPCで複数のADMET Predictorを起動させることが可能となりました。
Miner 3D™のバージョンが、最新版である7.2.6と更新されました。
Miner 3D™インターフェースでフルデータマトリックスを利用可能にすることにより、データカラムのハンドリングが格段に向上しました。また、前のバージョンでは、+ や - 、_、といった特殊なキャラクターが表示できませんでしたが、今回から表示できるようになりました。
エラーログファイルは、ADMET Predictorのフォルダーに保存されていましたが、input fileが置いてあるフォルダーに保存されるようになりました。
logDとpHの機能としての溶解度プロファイルの計算を取扱うサブルーチンを見直ししました。
まず、ゼロ荷電状態ですべての種をカバーするように関連する塩基の量である、logPと固有溶解度の定義を更新しました。さらに微視的な観点よりむしろ巨視的な観点で酸と塩基の解離を定義しました。その結果、logDとpH依存性溶解度の変数は、単純化されて改善されました。両性イオンの固有溶解度と溶解度ファクターの計算の値で特に顕著な影響があります。
GastroPlus™ Acid/Base TableへのSaveオプションにGastroPlus™とDDDPlus™のpKa tableへのインポート用として新たにいくつかのカラムを追加しました(NumAcidGroups、FormalCharge、FractionZwitterionic、PAPN、PCPN、PZPN - 最後の3つのパラメータは、新しいlogDモデルの構造パラメータです)。これらのパラメータは、新しいlogDと溶解度で用いられます。
pKaが無い場合、”None”と表示されるようになりました。
前のバージョンで構築したモデルの再トレーニングを容易にする機能を追加しました。
新しいデータやマイナーチェンジによりモデル再構築を行う際に時間と労力を節約できます。毎回、モデルを始めから作り直す代わりにディスクリプター選択とモデルの最適化に対して、既存のモデルを最小限の労力で再最適化できます。
モデル構築後にSALI (Structure-Activity Landscape Index)の曲線を計算し、表示するオプションが追加されました。R. GuhaとJ.H.Van Drieによって構築された、SALIおよび関連するSCI (SALI curve integral)のコンセプトは、in silicoモデルによってMaggioraの”activity cliffs”を捉えるためのものです。ADMET Modelerのメニューから選択できます。
以上
ADMET Predictor® 3.0 - Jul 25, 2008
ADMET Predictor® 3.0 - New Feature, Jul 25, 2008
- 全く新しい部分電荷モデルを導入
- piシステム検出における重要な変更
- 55種類の新しいディスクリプターを追加
- 配位結合
- モデルの再構築
- 吸収率計算の変更
- S+logDモデル
- S+Vdモデル
- 新規予測モデルを追加
- ディスクリプター選択のためのアルゴリズムを追加
- train/verify比率の変更
- 多相関ディスクリプターの排除
- Reload.txtファイルの簡易化
- 4D Data Miningの機能を向上
- MRU (Most Recently Used:直近に使用した)ファイル表示
- pKaマイクロステート表示に新しいオプションを追加
- Structure Visualizationの機能を強化
- Inonization Related Graphsの機能を強化
- クリックオプションの追加
- 色の変更
- Ensemble Statisticタブの表示を更新
全く新しい部分電荷モデルが実装されました。これはハイレベルな量子理論で計算したab initio波動関数のNatural Population Analysis法に基づくものです。
3重結合は2つの垂直方向のπ共役系(pz及びpy)として取り扱うようになりました。
このことによりπ電子の電荷を正しく計算することができようになり、またクムレン化合物を適切に取り扱うことができるようになりました。
構成上のディスクリプター1種、トポロジカルディスクリプター2種、原子荷電ディスクリプター16種、原子反応ディスクリプター36種追加しました。
以下の置換基の配位結合は2重結合としてではなく電荷で表現されるようになりました。
(Nitro, NNitro, N-oxide, Nitrosamine, Azoxy, Azide, Nitrate, Oxadiazooxide, Nitrosohydroxyamine, aromatic Sulfoxide)
ディスクリプターの変更・追加によりADMET Riskを含むすべての予測モデルを再構築した結果、version2.4.0と比較して、同様あるいはそれ以上の精度となりました。
GastroPlusの最新versionに合わせて小腸内の水分量を変更した系での吸収率に変更しました。
S+logDモデルのパラメータを更新したことで、予測精度が向上しました。
S+Vdモデルをヒト定常分布容積の実験値の大規模なデータベースで再構築しました。
14の新しい予測モデルを追加しました。その結果、予測モデルは全Moduleで77種類となりました。
モデル構築時のディスクリプター選択のためのアルゴリズムを2種新規追加しました。
旧versionでは、テストセット選択のnon-Kohonen法でtrain:verifyが1:1でしたが、今回は、Kohonen法に合わせて2:1に変更しました。
多相関ディスクリプターをrandomly (デフォルト)、またはTLA rankが最も低い値によって排除できるようになりました。
File pathの記載を取り除きシンプルなファイル名のみの表記としました。
Dataの視覚化をよりよくするためにMiner 3DグラフィックModuleを追加しました。
アトムナンバーおよび全ての脱プロトン化構造を表示できるようになりました。
21タイプの原子特性(チャージ、分極率など)が表示できるようになりました。
インディケーターが表示されるようになりました。
右クリックでCopy, Paste, Findができる機能が加わりました。
アウトレイヤーインディケータの色を赤からマジェンタに変更しました。
計算結果のグリッド表示が自動的に保存されます。また、右クリックでデータをクリップボードに保存することができるようになり、
タブ画面をBMP Fileで保存できるようにもなりました。さらにセルをクリックするだけで各Modelのperformanceを表示できるようになりました。
以上
ADMET Predictor® 2.3 - Oct 1, 2007
ADMET Predictor® 2.3 - New Feature, Oct 1, 2007
- 新しいディスクリプターが追加されました。
- ディスクリプターの追加変更により、ADMET Riskを含むすべての予測モデルを再構築しました。
- 新しいpKaモデルを追加しました。
- ヒト小腸の透過係数の新規予測モデルを追加しました。
- 変異原性試験の新規予測モデルを追加しました。
- HIV-1インテグラーゼの新規予測モデルを追加しました。
- 使用頻度の少ないモデルを削除しました。
- コマンドラインオプションを強化しました。
- PipelinePilot™のワークフローに組み込めるようになりました。
- アウトプットファイルの選択を容易にしました。
- Descriptor Sensitivity Analysisが新しい形式となりました。
- 構造を別ウィンドウで表示することができるようになりました。
- Modelerで構築したモデルをPredictorにエクスポートする際、エラーを回避する仕組みが加わりました。
- C、N、O、P、S及びハロゲン以外が構造に存在するとメッセージを表示するようになりました。
- pKaカラムが新しくなりました。
- PLSモデルに指数関数を加えました。
- ADMET Modelerでの最良モデルの選択に新しい手法を導入しました。
- 新しいモデリング手法である、ANNEバイナリー分類を追加しました。
- SVMEモデルをより有効なフォーマットで保存できるようになりました。
- Akaike Information Criteria (AIC)をQ^2に置き換えました。
- ANNE、SVME、KPLSでのエクスポートが選択できるようになりました。
- KPLSモデルにDescriptor selectionの機能を追加しました。
- MLRモデルで切片項を省くオプションが追加されました。
- テストセット入力の際、化合物をマニュアルで選択もできるようになりました。
- Multicorelated descriptorを自動的に削除する新しい手法を取り入れました。
- Model performanceを表示する画面に機能が追加されました。
多くの既存のチャージに関連するディスクリプターは、推定NPAチャージに切り替わりました。また、いくつかの分子ディスクリプターでは原子順位依存に対しての影響を排除しました。
再構築により、version 2.0.1と比較して同等以上の値となりました。
非局在化piシステムでのチオン基の新しいpKaモデルを追加しました。
GastroPlusのOptimizationモジュールで構築されたモデルです。
サルモネラ菌10種の菌株でのAmesの変異原性試験の新モデル(TOX_MUT_*)を予測モデルに加えました。
HIV-1 インテグラーゼ 3'-processing阻害とHIV-1 インテグラーゼstrand transfer阻害の予測モデルを追加しました。
TOX_BRM_Sal、S+_S*_Drugsと古いS_Sw_*溶解度モデルが削除されました。
インタラクティブモードで行うほぼ全ての計算がコマンドラインで実行できるようになりました。
2D SDFや2D RDFでも保存できるようになりました。
モデルの選択や読込みが簡易になり、3D表示もできるようになりました。
Atom Numberを表示することもできます。
既存のモデル式に誤って上書きするとメッセージが表示されます。
ログは、ADMET_Predictor_Errors.logに記録されます。
pKaのセルをクリックすることで詳細を表示するようになりました。
新たにBase-10 exponetial functionが加わりました。
paired-t-testと呼ばれる新しい手法が加わりました。
Yes/Noや0/1やActive/Inactiveなどのロジスティック関数も対応可能となりました。
これによりSVMモデルファイルのサイズが大幅に縮小しました。
ANNやSVMのような非線形モデルではAICよりQ^2の方が適しているからです。
エクスポートするアンサンブルモデルのサブセットを選択できるようになりました。
モデル構築のためのテストセット選択の新しい手法となります。
独自アルゴリズムにより多相関ディスクリプターを削除するようになりました。
トレーニングポイントやテストポイントの表示をオンオフできるようになりました。
以上
ADMET Predictor® 2.0.1 - Dec 1, 2006
ADMET Predictor® 2.0.1 - New Feature, Dec 1, 2006
- ADMET Predictor とADMET Modeler の統合
- 使用ログのオプションが追加
- J-Alertの名称変更
- ディスクリプター選択機能追加
- 簡易計算機能を搭載
- 新規モデル追加認識
- 操作性の向上
ADMET Modelerで作成したモデル式をADMET Predictorにシームレスに追加できます。ADMET PredictorとADMET Modelerは別プログラムということで各々の価格が付いていましたが、Version2.0よりADMET Predictorの価格にて両プログラムをお使いいただけるようになりました。
ログを見ることで現在使用しているユーザを知ることができます。。
J-Alertを「ADMET_Risk」にJ-Codeを「ADMET_Code」に名称を変更しました。さらにADMET_Riskの個々のルールに重み付けができるようになりました。
自動ディスクリプター選択機能が「Column Selection」ウィンドウで操作できるようになりました。
Molecular spreadsheetのカラム間の数値の加減乗除、対数、逆対数を計算することができます。
classification support vector machines (CSVM) とkernel partial least squares (KPLS)の2つの新しいモデルを認識するようになりました。
一般的なタブ区切りのファイルも読込むことができるようになりました。全てのTab画面で拡大縮小が可能となりました。FileをADMET Predictor上で編集できるようになりました。Correlation graphイメージとデータを保存してWindowsクリップボードにコピーすることができるようになりました。
以上