ソフトウエア&システム開発
弊社では、通常のソフトウェア開発事業を行っている多数のIT企業とは異なり“サイエンス分野に特化した”システム・ソフトウェア開発を行っています。計算化学をバックグラウンドとし、海外サイエンスソフトウェアベンダーとの共同開発、国内研究機関との共同研究開発など20年以上にわたる開発経験を持つ専門スタッフが、お客様とのやり取りを通じて、研究テーマ・ワークフローに沿ったサイエンスソリューションを開発致します。開発は単純な四則演算レベルのプログラムだけでなく、文献等からの理論の実装に対応が可能であり、お客様の研究そのものに寄与します。また、開発~導入までのプロセスやその後の利用環境の提案、活用を継続いただくためのトータル的なサポートも一部として「最適なサイエンスソリューション」の提供ができることが弊社の強みでもあります。
弊社では、依頼されたプログラムをオーダーメイドで開発するだけでなく、お客様からのご要望を自社の製品開発に反映させる形で実現し、商品化することによって提供するというスタイルも提案しています。
自社のワークフローに特化したソフトウェアの受託開発を行う場合、一般的には開発工数から見積もりを作成し、2社間で委託開発契約を締結、納品時には開発したソースコードの著作権ごと納品するため、開発費用が高額になってしまうケースが多く発生します。 弊社ではお客様のご要望をヒアリングし、他社のワークフローでも利用価値が高いと判断した場合、自社開発製品として商品化することをご相談・ご提案させて頂いております。そうすることで、ソースコードの著作権が弊社に帰属するため、開発費用を抑えることが可能になります。
近年の研究現場では、実験機器の高性能化に伴い、多種多様な分析を行うことが可能になっています。その一方で、各分析機器から得られる大量のデ―タ処理に研究者の多くの時間や労力が消費され、研究の非効率化を招いているケースが珍しくありません。 弊社ではデータ処理プログラム、データ管理システム、ユーザーインターフェイスなどの作業を効率化させるコンテンツの開発を通して、お客様の研究時間の確保、そしてコストの削減を支援してきました。
Case1-データ処理プログラム
現在、多種多様な分析機器が存在しますが、それらから得られたデータを自動処理するプログラムはほとんど存在しません。その為、研究者自らが測定した複数のデータをExcelなどの表計算ソフトで編集し、解析を行うことがありますが、非常に効率が悪く、また、ヒューマンエラーによるやり直しが発生する可能性があります。
開発の経緯、お客様の課題:
お客様の研究室では、医薬品の保存安定性試験の際にHPLCから得られた複数のデータを解析するため、各データを紙に印刷しExcelに手入力をしていました。手入力で転記をする際に発生する入力ミス、またそのミスの確認、修正に大幅に時間がかかり、業務の非効率化を招いていました。
開発した製品:
HPLCから得られた複数のデータを読込ませ、自動グルーピング、解析、レポート用データの出力までを行うことができるプログラム「HPLCluster」を開発しました。
導入効果:
HPLClusterを利用することで、大量のデータを自動的に解析出来るようになり、人の手で作業をすることに比べ飛躍的にミスが軽減されました。また、解析中、研究者は別の作業に取り掛かれるため、研究を効率的に行えるようになりました。
Case2-データ管理システム
様々な装置から得られる大量のデ―タを、システムを利用せずに管理することは非常に困難です。また、市販されているデータベースシステムは高額なものが多い上に、標準化されているために、希望する管理方法の実現が難しい場合があります。
開発の経緯、お客様の課題:
お客様の研究所では、機器分析データは各装置に付属しているPC内にデータが蓄積されており、顕微鏡画像データ、化学構造式、数値データなどは研究員が個人毎に管理をしている状態となっているため、共有したいデータがある場合はWordやPowerPointなどでレポートを作成して共有をする必要がありました。レポートを作成するために研究所内の各所にある装置にデータを見に行ったり、自身のPC内にある整理されていないフォルダからデータを探す必要が有り、大幅に時間がかかっていました。
開発した製品:
各装置から得られる機器分析の生データと付随する研究データ(画像データ、化学構造式、数値情報、コメント、PDFなど)を紐づけて管理することができるデータベースシステム「ChartSpect」を開発しました。
導入効果:
ChartSpectを利用することで、研究活動で得られた様々なデータを統合的に管理・共有することができ、また、研究室などの小規模単位のデ―タ管理はもちろん、社内全体のデータを一括管理し、部門を超えた情報共有、データの相互参照が可能になりました。
Case3-ユーザーインターフェイス
近年、インターネット上で科学技術プログラムやデータベースの公開が増えており、誰でも情報を得ることができるようになってきています。しかし、大容量のデ―タから必要な情報を得て、さらに付加情報を収集することには、多くの労力がかかります。
開発の経緯、お客様の課題:
お客様は米国FDAが公開している新薬およびジェネリック薬を含む全てのFDA認可薬を掲載している、 FDA OrangeBook から効率的にデータ収集をしたいと考えていました。しかし、OrangeBookは3つのテキストファイルから構成されており、それぞれが数千~数万行のデータを保持していることから取り扱うことが非常に難しく、情報収集に時間を要していました。
開発した製品:
FDA OrangeBookの情報を様々な検索条件で素早く閲覧でき、必要な情報を得ることができるインターフェイス、Orange-Readersを開発しました。
導入効果:
Orange-Readersを利用することで、数千~数万行のデータを有するファイルから簡単に目的の情報を検索できるようになり、正確な医薬品情報、パテント有効期限などを素早く得ることができるようになりました。また、PubChemとの連携を取ることで、目的とする医薬品の構造情報までを瞬時に確認でき、より効果的な情報取得が可能になりました。
弊社では、サイエンス分野に特化したソフトウェア開発が可能です。
単純なプログラム構築では対応できない研究現場ならではのお悩みに対応致しますので、是非、お電話、 お問い合わせページ よりご連絡ください。