ADMET Predictor® 10.2 Linux 版 インストールガイド
【前提条件】
- 一般ユーザアカウントが作られている Linux PC であること。
- 社内ネットワーク、あるいはインストールする Linux PC 本体で Flexera License Server が起動されていること。
- クライアントとなる Linux PC に Linux Standard Base (LSB) コアパッケージがインストールされていること。Ubuntu や同様のシステムでは、"sudo apt-get install lsb-core" などのコマンドを使用し、その他の Linux ディストリビューションでは、類似のコマンドを使用して、このパッケージをインストールしてください。
インストールを始める前に Flexera License Server が起動していることを確認ください。ADMET Predictor は正式なライセンスがないと実行できませんので、この点をご注意ください。Flexera License Server を Linux PC にインストールする場合は、以下を参照ください。
https://www.northernsc.co.jp/f_linux.php
【インストール操作】
- Step 1.
- ADMET Predictor を置くディレクトリを選択、あるいは作成します(例えば、ユーザーの home ディレクトリの下、あるいは許可されたユーザーがアクセスできるディレクトリなど)。
- Step 2.
- 端末ウィンドウで、AP102_Linux_Install.tar.gz ファイルを、tar コマンドを用いて展開します。
$ tar -zxvf AP102_Linux_Install.tar.gz
このディレクトリは使用するユーザーに対して読み込み/書き込み権限が必要です。これは、モデルデータベースである “ModelProperties.inp” や “TooltipsAndFormats.inp” が定期的に更新される必要があり、エラーログの “ADMET_Predictor_Errors.log” や “Troubled_SMILES.txt” も作成/更新されるためです。
- Step 3.
- ADMET_Predictor_v102 ディレクトリにある “RunAP.sh” を修正します。二つの変数、ADMET_PREDICTOR_PATH と SIMPLUS_LICENSE_FILE をこのスクリプトに書かれている説明にしたがって修正します。実行ファイルのパス、ライセンスファイルの(ポート番号と)サーバーIPを、例えば以下のように、それぞれ指定します。
例)
export ADMET_PREDICTOR_PATH=/home/guest/ADMET_Predictor_v102/
export SIMPLUS_LICENSE_FILE=49602@192.168.0.1
- Step 4.
- ADMET_Predictor_v102 ディレクトリの中で以下のコマンドを実行してテストします。
$ ./RunAP.sh -t QMD -d 2D Demo2D.qmd
標準出力や “Demo2D.dat” が出力されていること、また、“ADMET_Predictor_Errors.log” や “Troubled_SMILES.txt” の内容を調べて、もし、エラーが生じているようであれば、弊社までご連絡ください。
注意事項:
- ADMET Predictor の Linux 版はコマンドラインを使って、計算結果をタブ区切りファイル(*.dat)やその他の形式のファイルに出力する使用法に限定されています。詳細は ADMET Predictor のマニュアルにある “Command Line” の章を参照ください。また、“RunAP.sh -h” でコマンドラインオプションを表示させることができます。
- Linux 版は 2 次元座標を生成する機能はありません。そのため、RDF や SDF への出力の場合、すべての原子座標が 0 になります。ただし、SDF を入力として実行する Bayer ワークフロー(-w オプション)の場合は例外です。この場合、入力ファイルの座標が出力ファイルに引き継がれます。
- 実行形式ファイル “ADMET_Predictor” 自体を実行するのではなく、常に RunAP.sh スクリプトを使ってプログラムを実行する必要があります。
- ADMET Predictor は Linux 上の Pipeline Pilot と連携させることが可能です。Pipeline Pilot コンポーネントやサブプロトコルは “ADMET Predictor component for Pipeline Pilot.zip” に含まれています。
ご不明な点がございましたら弊社までご連絡ください。